長文読解問題

1.語数700~900と比較的長め
長文読解問題は700900と比較的長めの英文が出題されています。2013年以前のように2題出題される可能性もあるので、念入りな対策が必要です。
出題される英文のテーマは、歴史文化社会問題などバラエティに富んでいますが、人物を取り上げた英文が多いのが特徴です。

設問は与えられた英文に関する内容一致語句を説明する問題が4択式で出題されます。設問が英語で書かれているので、解答に求められているものを取り違えないようにしましょう。

[設問例]2016外国語学部(英米学科)総合政策学部(A方式)より
Which of the following best fits in (  21  )?
(訳)(  21  )に入るものとして最適なのは次のどれか?

According to the passage, Satya first started making hats (      ).
(訳)本文によると、サティアは最初(      )帽子を作り始めた。

The underlined word (25) refers to (      ).
(訳)下線部の語(25)は(      )を指している。

2.難易度は?
問題文は長いのですが、難易度は標準的でセンター英語の第6問よりやや難しい程度です。難解な単語や複雑な構文は少ないのですが、前に戻ったりして和訳していては時間が足りなくなるでしょう。

3.長文読解問題への対策
長文読解問題は単語・熟語・文法・構文の知識に加えて、英文で扱われるテーマに対する幅広い分野の知識も必要です。後述するような小手先のテクニックだけで太刀打ちできるものではないので、早いうちから時間をかけて準備しましょう。

4.解き方のコツ
文法・語法問題では『先に選択肢を吟味しよう』と書きましたが、長文読解でもいきなり本文を読むことは避けましょう。700~900語もある英文を読むのですから事前に何か情報があれば有利です。
また、自信を持って選択肢を選ぶために知っておくと良いことを簡単に説明したいと思います。

1. 設問からキーワードを見つけよう
これは内容一致問題(選択肢の中から本文の内容と一致するものを選ぶ問題)で特に有効です。
本文に取りかかる前に設問文中のキーワードをチェックして、そのキーワード周辺を重点的に読んでいきます。正解の選択肢を選ぶための情報はキーワード周辺にある場合がほとんどだからです。実践の方法は別の機会に解説したいと思います。

[設問例]2016年度人文学部(キリスト教学科・人類文化学科)・経済学部[Ⅱ]より
22. According to paragraph two, American Indians in the 1400s (      ).
下線を引いた語がキーワードです。これらのキーワードから、第2段落では1400年代におけるアメリカインディアンに関係する箇所を注意して読めば、正解を選ぶための根拠文が見つかると判断できます。

24. Which of the following is NOT true about the early lacrosse sticks?
4番目の設問は第4段落の内容について問われています。今度のキーワードは1つで the early lacrosse sticks です。実際に正解を選ぶための根拠文は、すべて第4段落の中に見つけることができました。

2. 選択肢の表現に惑わされない
選択肢の中から正しいものを選ぶ設問では、正解の選択肢は本文とは別の単語や表現で記述されている場合が多いです。
逆に、誤った選択肢は本文中の表現をそのまま使用している場合が多いです。これは本文の内容を読みとれなかった受験生が、選択肢の中に本文と同じ表現を見つけると内容を吟味せずに選んでしまうケースが多いためだと思われます。注意しましょう。

[設問例]2016年度人文学部(キリスト教学科・人類文化学科)・経済学部[Ⅱ]より
22. According to paragraph two, American Indians in the 1400s (      ).

(A) performed religious ceremonies during lacrosse games
(B) asked women to referee lacrosse games
(C) used lacrosse as a way to solve conflicts with other tribes
(D) did not gamble on games played against other tribes
正解の選択肢である(C)の下線部を見てください。to solve conflicts with other tribes「他部族との紛争解決するため」という意味ですが、本文中の to settle disputes arising between various tribes 「様々な部族間に生じた紛争を解決するため」異なる表現で置き換えています。
これに対して誤りである(A), (B), (D)の選択肢は、本文中に使用されている単語を使って作られています。

5.おすすめの問題集は?
南山大の長文は700~900語近くにもなるので、市販の問題集で語数、難易度、設問形式で適当なものがありません。市販の問題集で一般的な長文問題に慣れたら、センター試験の過去問や南山大の赤本で実践力を磨くといいでしょう。
また、南山大では異なる日程の試験でも同じ形式で出題されているので、志望学部以外の過去問もどんどん解いていきましょう

まとめ
南山大の長文読解問題は標準的な難易度であるものの、英文の量が多いので速読力が必要です。設問形式は安定しているので、過去問演習が一番の対策になります。

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