文法・語法問題ゼミ(16)「♯13 文脈(3/3)」

[例題⑤]2016年外国語学部(英米学科)・総合政策学部(A方式)
(      )内に入れるのに最も適当なものを, (A)~(D)のうちから一つ選びなさい。
9. Takashi gave me some useful (      ) about job hunting.
(A) opinion
(B) suggestion
(C) advice
(D) recommendation

本問もまず選択肢の分類をしてみます。
(A) opinion→名詞「意見」
(B) suggestion→名詞「提案」
(C) advice→名詞「助言」
(D) recommendation→名詞「推薦」
選択肢はすべて名詞で、意味の近い語が並んでいますね。似たような意味のものがあるときは、まず語法問題の可能性を考えます。
[構文的アプローチ]
Takashi gave me some useful (      ) about job hunting.
空欄あとのaboutにつながる選択肢が1つであれば話は早いのですが、すべての選択肢がaboutにつながります。構文的に無理なら、すぐに文脈的アプローチに切り替えます。
[文脈的アプローチ]
Takashi gave me some useful (      ) about job hunting.
訳)タカシは仕事探しについて有益な(      )をいくつか私にくれた。
求職中に役立つのは友人の意見や提案よりも役に立つアドバイスですから, (C)advice「助言」が適切です。

次は選択肢がすべて前置詞の場合です。♯12『前置詞』でも解説しましたが、選択肢がすべて前置詞の場合もまずは構文的にアプローチします。

[例題⑥]2016年経営学部・理工学部(A方式)
(      )内に入れるのに最も適当なものを, (A)~(D)のうちから一つ選びなさい。
3. Please pay for your purchases (      ) the cash register over there.
(A) at
(B) on
(C) in
(D) to

選択肢がすべて前置詞の場合は、まず空欄前後に前置詞とセットで使われる語がないかチェックします
[構文的アプローチ]
Please pay for your purchases (      ) the cash register over there.
自動詞payはforと結びついているので、空欄とは関係なさそうです。すぐに頭を切り替えて、文脈からアプローチします。
[文脈的アプローチ]
Please pay for your purchases (      ) the cash register over there.
訳)あそこのレジ(      )買い物の支払いをしてください。
支払いをするのは、レジという店の中の1点ですから『場所の1点を表す』(A)atが適切です。

3回に分けて文脈的アプローチによる解法を解説してきました。『構文的』『文脈的』などと大仰な名称をつけていますが難しく考えず、要は「文法・語法の知識で駄目なら内容に合う選択肢を選ぼう」ということです。

文法・語法問題ゼミ(15)「♯13 文脈(2/3)」

[例題③]2015年外国語学部(スペイン・ラテンアメリカ、フランス、ドイツ、アジア学科)・法学部
(      )内に入れるのに最も適当なものを, (A)~(D)のうちから一つ選びなさい。
18. When he was younger, John got very little exercise. Then, at the age of 50, he (      ) tennis. He is quite a good player now.
(A) took up
(B) took out
(C) took over
(D) took in

文法・語法問題では、まず選択肢を分類して解答の方針を立てることが大切です。選択肢を眺めると、今回は「take+前置詞[副詞]」からなる句動詞が並んでいますね。
(A) took up→他動詞「(時間・場所など)を占める/(趣味などを)始める」
(B) took out→他動詞「(食べ物)を持ち帰る」
(C) took over→他動詞「~を引き継ぐ」
(D) took in→他動詞「~を吸収する」
まずは構文的にアプローチできないか、問題文をチェックしてみます。
[構文的アプローチ]
When he was younger, John got very little exercise. Then, at the age of 50, he (      ) tennis. He is quite a good player now.
空欄の後が目的語(a tennis)になっています。選択肢はすべて他動詞の用法を持つので『他動詞vs自動詞』のロジックで正解をしぼることはできませんね。こんな時はすぐに頭を切り替えて、文脈からアプローチしていきましょう。
[文脈的アプローチ]
When he was younger, John got very little exercise. Then, at the age of 50, he (      ) tennis. He is quite a good player now.
訳)若いころ、ジョンはほんの少ししか運動をしなかった。それで、50歳のときテニスを(      )。今ではとても上手である。
文意からテニスを目的語に取る適切な動詞は(A)took up「(趣味などを)始めた」ですね。

基本動詞+前置詞[副詞]から作られる句動詞を苦手としている受験生が多いようです。南山英語では本問のような句動詞を選ばせる問題も頻出です。合否を分けるのは単語集の後半に載っている難解な単語より、このような句動詞の語彙力かも知れません。

もう1問解いてみましょう。

 [例題④]2016年人文学部(キリスト教学科・人類文化学科)・経済学部
(      )内に入れるのに最も適当なものを, (A)~(D)のうちから一つ選びなさい。
16. Scientists believe that the Milky Way galaxy contains (      ) 100 billion stars.
(A) closely
(B) approximately
(C) significantly
(D) measurably

分類するまでもなさそうですが、今回も始めに選択肢を検討してみます。
(A) closely→副詞「密接に」
(B) approximately→副詞「おおよそ, 約」
(C) significantly→副詞「有意義に」
(D) measurably→副詞「測定可能に」
今回はすべて副詞です。まずは構文的アプローチで解けないか問題文をチェックしてみます。
[構文的アプローチ]
Scientists believe that the Milky Way galaxy contains (      ) 100 billion stars.
副詞が入るべき空欄前に動詞contains, 後ろには数詞100 billionがあります。副詞は動詞や形容詞(数詞), 副詞, 文全体を修飾するので、空欄の位置からでは正解をしぼれません。
[文脈的アプローチ]
Scientists believe that the Milky Way galaxy contains (      ) 100 billion stars.
訳)科学者たちは, 天の川銀河には(      )1000億の星が含まれていると考えている。
空欄は100 billionという大きな数を修飾していると考えられるので, (B)approximately「おおよそ, 約」が適切です。

(A)はcloselyではなくclose toなら「~近く」という意味で空欄に入ることができます。
Scientists believe that the Milky Way galaxy contains close to 100 billion stars.
訳)科学者たちは, 天の川銀河には1000億近くの星が含まれている考えている。

今回は選択肢がすべて句動詞と副詞の場合における文脈的アプローチを解説しました。句動詞には膨大な数がありますが、文法・語法問題集と南山の過去問で出題されたものを確実に押さえて、あとは長文問題の中で出てきたものを適宜覚えていけばじゅうぶんでしょう。

文法・語法問題ゼミ(14)「♯13 文脈(1/3)」

♯1『動詞の形』から♯12『前置詞』に至るまで、選択肢の分類をしたあとは、和訳を省いて、本文中にヒントを探す方針で解いてきました。今から学ぶ『文脈』パターンは問題文の文脈を読み取り、最もふさわしい語を選択肢から選ぶので、文法や語法の知識より語彙力・読解力が重視されます

[例題①]2015年外国語学部(スペイン・ラテンアメリカ、フランス、ドイツ、アジア学科)・法学部
(      )内に入れるのに最も適当なものを, (A)~(D)のうちから一つ選びなさい。
13.. Larry always comes to work late. If he is not more (      ), he may lose his job.
(A) accurate
(B) conscious
(C) punctual
(D) strict

新たな問題に取り掛かる時の手順は今までと同じで、まずは選択肢の分類を行います。
(A) accurate→形容詞「正確な」
(B) conscious→形容詞「意識している」
(C) punctual→形容詞「時間を守る」
(D) strict→形容詞「厳しい」
『正確性』
に関する形容詞が多いので、まずは形容詞の『語法』問題である可能性を考えつつ、構文的に解けないかチェックします。
[構文的アプローチ]
Larry always comes to work late. If he is not more (      ), he may lose his job.
『語法』問題であるならば、ヒントは赤字のif節にあるはずですが、(A)~(D)すべてに叙述用法があるので、文法・語法から正解は選べません。
この問題のように、構文からヒントを得られないときは即座に頭を切り替えて、文脈からふさわしい語を選ぶ方針に変更します。これを『文脈』的アプローチによる解法と呼びます。
[文脈的アプローチ]
問題文を和訳していきます。
Larry always comes to work late. If he is not more (      ), he may lose his job.
訳)ラリーはいつも仕事に遅れて来る。もっと(      )でないならば, 仕事を失うかもしれない。
ラリーは常に仕事に遅刻しているのですから、時間の『正確性』を話題にしていると考えられます。よって、選択肢の中から文意に沿うのは(C)punctual時間を守る」です。

このように文脈的アプローチによる解法は、文法的に攻略できない問題の第2段階として行います
南山英語では文脈的アプローチでなければ解けない文法・語法問題が多いです(厳密には『文法・語法』問題ではないですが…)。巷で『南山英語にはクセがある』と言われる所以はこのようなところにも一因があるのかも知れません。

[例題②]2015年外国語学部(スペイン・ラテンアメリカ、フランス、ドイツ、アジア学科)・法学部
(      )内に入れるのに最も適当なものを, (A)~(D)のうちから一つ選びなさい。
14. One of the most important things that you can do in life, Ronnie, is to (      ) an education.
(A) acquire
(B) realize
(C) achieve
(D) accomplish

文脈的アプローチによる解法練習のために選んだ問題ですが、まずは構文的に解けないかを検討していきます。
(A) acquire→他動詞「~を身につける」
(B) realize→他動詞「~を実現する」
(C) achieve→他動詞「~を成し遂げる」
(D) accomplish→他動詞「~を成し遂げる」
選択肢はすべて『達成』に関する他動詞ですね。まずは『語法』問題の可能性を調べるため、本文をチェックします。
[構文的アプローチ]
One of the most important things that you can do in life, Ronnie, is to (      ) an education.
空欄(      )に入る他動詞は目的語を1つ(an education)とるだけなので、語法問題ではなさそうです。
頭を切り替えて、文脈からアプローチしていきましょう。
[文脈的アプローチ]
One of the most important things that you can do in life, Ronnie, is to (      ) an education.
訳)ロニー, 人生において君ができる最も大事なことの1つは, 教育を(      )することだよ。
空欄に入るべき動詞の目的語が『教育』です。『教育』は達成したり、成し遂げるものではなくて「身につける」ものなので(A)acquireが最適です。ロングマン英英辞典にacquireは『to gain knowledge or learn a skill』と書いてあります。知識や技能を身につけるイメージですね。

今回は形容詞・動詞の文脈的アプローチによる解法を扱いました。
文脈的アプローチで解く問題は文法・語法問題の4割近く出題される場合もある最重要分野です
ので、次回も例題を解説したと思います。

文法・語法問題ゼミ(13)「♯12 前置詞」

今回は選択肢がすべて前置詞の場合の解法を学んでいきます。
『前置詞』パターンでは2段階の解法プロセスがあります。

第1段階  他の語との組み合わせで前置詞を選ぶ〔構文的アプローチ〕
(第1段階で正解が決まらない場合)
第2段階  : 文脈に合う意味をもつ前置詞を選ぶ〔文脈的アプローチ〕

選択肢から『前置詞』パターンだと判断したら、まずは空欄前後に特定の前置詞との組み合わせで使われる語がないかをチェックします。ここで選択肢が1つに決まらなければ、問題文の内容に最もふさわしい意味をもつ前置詞を選ぶというプロセスを踏みます。

実際に問題を解きながら確認してみましょう。

[例題①]2016年人文学部(キリスト教学科・人類文化学科)・経済学部
(      )内に入れるのに最も適当なものを, (A)~(D)のうちから一つ選びなさい。
9. Professor Simpson is well known among his students (      ) his strict attendance policy.
(A) to
(B) for
(C) about
(D) as

選択肢からひと目で『前置詞』パターンであると判断できますね。まずは特定の前置詞との組み合わせで使われる語がないかをチェックします[第1段階・構文的アプローチ]
Professor Simpson is well known among his students (      ) his strict attendance policy.
(シンプソン教授は、出席に関する方針の厳しさで学生の間で有名だ)
among his studentsという副詞句が挟まれているので気づきにくいですが, is knownは(B)forと結びついて, be known for A「Aで知られている」という意味の熟語を作ります。内容的にも合致するので、これが正解になります。
第1段階で正解が決まる場合は関係詞節や副詞節がはさまって組み合わせが分かりにくい場合が多いようです。

『前置詞』パターンの問題を、もう1問解いてみましょう。

[例題②]2016年外国語学部(英米学科)・総合政策学部(A方式)
(      )内に入れるのに最も適当なものを, (A)~(D)のうちから一つ選びなさい。
12. Please remember to speak directly (      ) the microphone, or the audience won’t be able to hear your presentation.
(A) on
(B) for
(C) into
(D) by

『前置詞』パターンですので、まずは(A)~(D)の前置詞いずれかと組み合わせで使われる語がないか本文を確認します[第1段階・構文的アプローチ]
Please remember to speak directly (      ) the microphone, or the audience won’t be able to hear your presentation.
directlyという副詞を挟んだその前にspeakという自動詞がありました。「speak+前置詞+名詞」という語法では、
speak to A「A(人)に話しかける」
speak about[of, on] A「A(人・物・事)について話す」
などが思いつきますが, the microphoneは話題ではなく、話しかけるための道具ですから(A)onではしっくりきません。

このように、第1段階で組み合わせとなる適切な語が見つからない場合は、文の内容にふさわしい意味を持つ前置詞を選ぶ方針に切り替えます[第2段階・文脈的アプローチ]
Please remember to speak directly (      ) the microphone, or the audience won’t be able to hear your presentation.
(必ずマイクに直接話しかけてください。さもないと、プレゼンテーションが聴衆に聞こえません)
マイクに向かって話しかけるのですから、『方向』の意味をもつ前置詞(C)intoが最適です。これは口から発せられた声がマイクの中へ入っていくイメージです。
(B)forにも『方向』の意味がありますが「マイクの方向を向いて話す」というイメージで、マイクに声を届かせる感じが出ません。以上から正解は(C)intoです。

『前置詞』パターンの問題は、各日程でほぼ毎年出題されていますので、前置詞の基本的な意味と使い分けを文法書で確認しておきましょう。

文法・語法問題ゼミ(12)「♯11 主述の一致」

[例題①]2014年外国語学部(英米学科)・総合政策学部(A方式)
(      )内に入れるのに最も適当なものを, (A)~(D)のうちから一つ選びなさい。
3. (      ) I know is using a smartphone these days.
(A) Most people
(B) Almost everyone
(C) The majority
(D) Many people

いつものように選択肢を分類してみましょう。何か特徴や共通項があるでしょうか?
(A) Most people→形容詞+名詞
(B) Almost everyone→副詞+代名詞
(C) The majority→冠詞+名詞
(D) Many people→形容詞+名詞
選択肢は名詞・代名詞を数の程度を表す語で修飾していますね。似たようなものがあるときは、まず構文の要素を確認していきます。
(      ) I know is using a smartphone these days.
(最近では、私の知り合いの(      )がスマートフォンを使っている)
空欄はbe動詞主語です。正しい主語を選ぶわけですから、問題文の動詞と正解の選択肢には正しい呼応関係(=主述の一致)があるはずです。この『主語⇔動詞』の関係を利用して選択肢をしぼるパターン『主述の一致』と呼んでいきます
問題文の動詞がisであるので、主語は3人称単数であることが分かります。単数・複数の観点で選択肢を再度分類すると
(A) Most people→複数扱い
(B) Almost everyone→単数扱い
(C) The majority→複数扱い
(D) Many people→複数扱い
となりますので, (B)Almost everyoneが正解になります。

副詞であるalmostが代名詞everyoneを修飾していますが、この表現は
almost everyonealmosteveryone
と分けて考えると理解できます。この表現は副詞almostが形容詞everyを修飾し, almost everyという形容詞句となってoneという代名詞を修飾しているのです。

もう1問解いてみましょう。

[例題②]2011年人文学部(心理人間学科・日本文化学科)
(      )内に入れるのに最も適当なものを, (A)~(D)のうちから一つ選びなさい。
8. Everyone (      ) a responsibility to help others if they can.
(A) has
(B) have
(C) had
(D) haven’t

選択肢には動詞haveの現在形・過去形、単数・複数、(現在完了)否定形などが並んでいます。
選択肢が似たようなもので構成されているときは、まず構文の中に選択肢をしぼるキーワードがないか探し、正解候補をしぼったあとで内容を考えます。この問題では(助)動詞haveという共通項があるので『正しい時制と単数・複数を選ぶヒントは問題文の中にあるはず』と推測して問題文を見ていきます。
Everyone (      ) a relationship to help others if they can.
(もし出来るのならば、全ての人が他人を助ける責任がある)
空欄(      )の次に名詞(a relationship)が来ているので(D)haven’tは文法的に誤りです。
先頭にあるEveryone単数扱いの目印です。残るは時制の決定ですね。時制を示すキーフレーズは末尾にありました。if節がcanを用いているので過去形は不適です。以上から正解は(A)hasになります。

『主述の一致』パターン単独での出題はほとんどありませんが、主語から動詞、動詞から主語を決定するテクニックとして覚えておきましょう