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第4講「選択肢の表現に惑わされない」

今回は、前回学んだキーワード読解法を補完する内容です。

キーワードが本文に現れない場合
設問文からキーワードを抽出して本文を読み進めても、選んだキーワードが文中に現れないことがあります。これは出題者が受験生の読解力を測る目的で、意図的に表現を変えているためだと思われます。

どのような形で出題されるのか、問25でもう一度確認してみましょう。

25. According to the passage, Stewart suggests that Salopek (      ).
(訳)本文の一節によれば、スチュワートはサロペックが(      )ことを提案している。
キーワード→Stewart suggests that …
(A) get enough food and rest
(B) spend time with local people
(C) walk only about 30 kilometers a day
(D) visit tourist attractions

問25では、スチュワート氏のサロペック氏に対する提案の内容を問われていますので、英文中でスチュワート氏の提案が記述される部分を見落とさないよう、キーワードにはStewart suggests that …を選びます。

問25は4問目の内容真偽問題ですので、第4段落に見当をつけて本文を読んでいきます。すると2行目にRory Stewartという英国の政治家が登場しますが、選んだキーワードのsuggest(提案する)という単語は第4段落を最後まで読んでも現れません。この場合、次の段落を読んだ方がいいのでしょうか?

私が南山の過去問を解いてきた経験から、内容真偽問題の正誤を判定するための根拠文は4つとも同じ段落に含まれます。
この場合はキーワードの表現が本文では言い換えられている可能性を考えます

キーワードが言い換えられている可能性を考えておく
もう一度、問25の設問文を見てください。

25. According to the passage, Stewart suggests that Salopek (      ).
(訳)本文の一節によれば、スチュワートはサロペックが(      )ことを提案している。
キーワード→Stewart suggests that …

私は、Stewart suggests that …というキーワードを選んだ時点で「キーワードのsuggestsが他の動詞に言い換えられているかも?」ということを考えながら第4段落を読んでいました。
理由は「~を提案する」という意味のsuggestにはproposeなどの同意語が多数存在するからです。

また『提案』というのはStewart氏の『主張』でもあるので、argue that …(…だと主張する)などに言い換えられている可能性も考え、Stewart氏個人の見解に関する記述に注意しながら読んでいたのです。すると、最後の1文にこうあります。

He recommends that Salopek follow his example.
(訳)彼(=Stewart氏)はサロペックが彼の先例に倣うことを推奨している

recommend(推奨する)とは控えめな提案(=suggest)ですから、この文がキーワードを含む文と考えられます。問25は、この直前の記述を読めば正解の選択肢が選べるようになっています。

固有名詞以外のものをキーワードに選ぶ場合は、言い換えられている可能性に注意しながら本文を読むように練習しておきましょう。

-南山長文読解問題の解き方4-
固有名詞以外のものをキーワードに選ぶ場合は、言い換えられている可能性に注意しながら本文を読もう


選択肢の表現に惑わされない

キーワードを含む段落を一通り読んだら選択肢の正誤を検討していきます。このとき、キーワードの言い換え同様、選択肢の表現が本文中の表現と言い換えられていることが多いので、注意が必要です
逆に、この言い換えられた表現をきちんと理解できる力が南山で求められている読解力なのです。

問25の選択肢を検討してみましょう。

25. According to the passage, Stewart suggests that Salopek (      ).
(訳)本文の一節によれば、スチュワートはサロペックが(      )ことを提案している。
(A) get enough food and rest
(B) spend time with local people 正解(地元の人々との時間を過ごす)
(C) walk only about 30 kilometers a day
(D) visit tourist attractions

正解は(B)なのですが、この根拠となる文は第4段落8行目の、

[問25の正解根拠文]
Stewart enjoyed spending time with his hosts.

(訳)スチュワート氏は彼を受け入れた主たちとの時間を楽しんだ。

です。この文と選択肢(B)を比べてみましょう。

選択肢(B)spend time with local people
本文spending time with his hosts

選択肢と本文でwithの目的語が異なっていますが、第4段落の内容を読み取れていれば、local people=his hostsということがわかります。
英文の内容を把握できていない受験生には誤りに思えてしまいますが、これが出題者の狙いです。南山の長文読解問題では、正解選択肢の表現は本文と異なる場合が多いようです

次は問24を検討しましょう。

24. According to the passage, Salopek says that car ownership (      ).
(訳)本文の一節によれば、サロペックは車を所有することは(      )だと述べている。
(A) is quite common in Ethiopia
(B) is a terrible thing for people’s lives
(C) makes it harder to appreciate our environment 正解(私たちの環境を正しく理解することをより難しくしている)
(D) makes it easier to visit places in poor countries

正解は(C)です。本問も選択肢と本文の表現を比較してみましょう。

選択肢(C) : to appreciate our environment (私たちの環境を正しく理解すること)
本文 : our appreciation of the world around us (私たちを取り囲む世界に対する理解)

本文では名詞句(appreciation of …)で表現されていますが、選択肢では名詞用法の不定詞(to appreciate …)に表現が言い換えられています。

もう1問、問26を検討してみます。

26. According to the passage, Salopek hopes his approach to reporting will (      ).
(訳)本文の一節によれば、サロペックは彼の報道に対する取り組みが(      )となることを望んでいる。
(A) interest people who use smartphones
(B) show how world issues impact local communities 正解(世界の問題がどのように地域共同体へ影響を与えているかを示す)
(C) focus on sensational stories
(D) introduce unusual stories about traveling

選択肢(B) : show how world issues impact local communities
本文 : focus on how the local communities … are affected by global issues

問26の正解選択肢は本文と2か所の表現が言い換えられています。
focus on(焦点を当てる)→show(示す)
are affected by(~の影響を受ける[受動態])→impact(~に影響を与える[能動態])

このように、選択肢の表現と本文中の表現は言い換えられている場合がほとんどなので、選択肢の表現が一言一句そのまま本文に見つかることはないといって良いでしょう

まとめ
過去問を解く場合は正解/不正解に一喜一憂するのではなく、誤りの選択肢も含めて、言い換えのパターンを研究してみてください。毎日続ければ、実戦的な語彙力や文法の力もついていくでしょう。何度も言いますが、1日1問(1段落)の積み重ねが読解力を高めます。コツコツ頑張りましょう。

-南山長文読解問題の解き方5-
選択肢の表現は本文中の表現から言い換えられている!!
過去問演習を通して言い換えのパターンを学ぼう!!

第3講「設問からキーワードを抜き出そう」

今回は設問文からキーワードを抜き出し、本文中に現れるキーワード周辺を精読していく方法(キーワード読解法)を解説します。
これは別段、特別な方法ではなく受験生が普通に行っているものですが、名前をつけて意識することで長文読解問題の円滑な処理を目的としています。

キーワード読解法のメリットは、本文を読む前に、あらかじめ設問文に登場するキーワードを頭に入れておくことで、問題を解くために重要な箇所がどこなのかがハッキリすることです。
キーワードに関係なさそうな場所は、大まかに内容を把握して読み進め、キーワードを含む文まで来たらスピードダウンして精読します。本文は長いのでメリハリをつけて読めるよう過去問で練習しておきましょう。

-南山長文読解問題の解き方3-
設問文からキーワードを抜き出し、メリハリをつけて本文を読もう!!

それでは過去問を使ってキーワード読解法を解説していきましょう。

解説にあたって使用する問題は、2017年に人文学部(キリスト教学科、人類文化学科)・外国語学部(スペイン・ラテンアメリカ学科、ドイツ学科)・経営学部で出題されたものを利用しますので、お手元の赤本、もしくは以下のサイトを参照してください。

大学受験パスナビ(外部サイト)
2017年南山大学過去問[人文学部(キリスト教学科、人類文化学科)・外国語学部(スペイン・ラテンアメリカ学科、ドイツ学科)・経営学部]

キーワードを設定できる設問は内容真偽問題である2122242526です。
これらの設問を使ってキーワード読解法の手順を学んでいきましょう。

キーワード読解法の手順
1.設問文からキーワードを抜き出す

21. According to the passage, Salopek has already traveled through (      ) on his seven-year walk.
キーワードseven-year walk
(訳)本文の一節によれば、サロペックは7年に渡る徒歩旅行ですでに(      )を旅行した。
(A) Alaska
(B) Chile
(C) the Middle East
(D) California

まず、設問文からキーワードを抜き出します。キーワードの選び方に決まった方法はありませんが具体的な名詞がある場合はそれを選ぶとうまくいくことが多いようです。
問21では「7(=seven)」という具体的な数字が入っていることからseven-year walkを選びました。問題によってはキーワードを2つ以上選ぶこともあります。

問22、24、25、26のキーワードは以下のように選ぶと良いでしょう。

22. Which of the following is true about Salopek’s Out of Eden Walk?
(訳)サロペックの『アウト・オブ・エデン・ウォーク』について正しいものは下記のもののうちどれか?
キーワード→Out of Eden Walk
24. Accordingly to the passage, Salopek says that car ownership (      ).
(訳)本文の一節によれば、サロペックは車を所有することは(      )だと述べている。
キーワード→car ownership
25. Accordingly to the passage, Stewart suggests that Salopek (      ).
(訳)本文の一節によれば、スチュワートはサロペックが(      )ことを提案している。
キーワード→Stewart suggests that…
26. According to the passage, Salopek hopes his approach to reporting will (      ).
(訳)本文の一節によれば、サロペックは彼の報道に対する取り組みが(      )となることを望んでいる。
キーワード(2つ)→①Salopek hopes (that), ②his approach to reporting

2.本文中にキーワードが出現する段落を探す
キーワードを抜き出したら、次はそのワードが本文中に現れる段落を探します。
内容真偽問題は1段落に1問出題され、設問の順番は段落の順番と同じなので、1問目の設問を読んでキーワードを抽出したあと、第1段落を読み始めるのが良いでしょう。

設問からキーワードseven-year walkを抜き出して、第1段落を読み進めると2行目にさっそくキーワードが登場します。

He was staring out on a seven-year walk along one of the routes taken by early humans who migrated out of Africa.
(訳)彼はアフリカから移住した初期の人類が辿った経路の1つに沿う7年間の徒歩旅行に出発しようとしていた。

選んだキーワードと全く同じ語句seven-year walkが出てきたので、精読に切り替えて注意深く読んでいき、選択肢の正誤を判定するという流れです。

ここで気をつけたいのは、キーワードに選んだ語と本文中で使われる語が必ずしも同じとは限らないということです。出題者が受験生の読解力を測る目的で、意図的に本文中の表現を設問で言い換えている場合が多いです。
この点に関しては次回、第4講『選択肢の表現に惑わされないで解説したいと思います。

キーワードに選んだ語と本文中で使われる語が必ずしも同じとは限らない!!
問25を参照してください。
25. According to the passage, Stewart suggests that Salopek (      ).
(訳)本文の一節によれば、スチュワートはサロペックが(      )ことを提案している。
キーワードStewart suggests that …
[解説]
設問文ではスチュワート氏の提案内容がどんなものか?と問われているので、Stewart suggests that …というスチュワート氏の主張を表す節をキーワードに選びますが、本文ではsuggest(提案する)という単語は使われておらず、
He recommends that Salopek follow his example. (彼はサロペックが彼の先例に従うことを推奨している)
recommend(推奨する)に言い換えられています。このようにキーワードが言い換えられている場合も多いので、注意が必要です。

3.迷ったら選択肢の中からもキーワードを拾う
キーワードを含む段落を精読したら、(A)~(D)の選択肢を吟味していきます。このとき、設問が正しいものを選ばせているのか、誤りを指摘させようとしているかに注意しましょう。

正誤の判断に迷ったら, 選択肢の中からキーワードを拾って、そのキーワードについて記述された箇所に戻ります。問22を見てください。

 22. Which of the following is true about Salopek’s Out of Eden Walk?
(訳)サロペックの『アウト・オブ・エデン・ウォーク』について正しいものは下記のもののうちどれか?
キーワード→Out of Eden Walk
(A) He takes less than a week to travel 160 kilometers.
(B) He is paying for his trip himself.
(C) He writes just once a year about his travels.
(D) He walks roughly 4,000 kilometers a year.

キーワードにOut of Eden Walkを選ぶことに異論はないと思います。内容真偽問題2問目にして、このキーワードが登場するのは第2段落であることも確認してください。
第2段落はサロペック氏のOut of Eden Walkについての概要が記述されています。第2段落を読み終えて、選択肢(A)を見ると、

(A) He takes less than a week to travel 160 kilometers. (彼は160キロ旅するのに1週間以下しか要しない)

となっていますが、サロペック氏が旅行するペースを直接記述している箇所はありませんので、正誤が不明です。このような場合、選択肢の中からキーワードを拾って段落に戻ります

[選択肢からキーワードを拾う]
(A) He takes less than a week to travel 160 kilometers.
キーワードa week, 160 kilometers

選択肢からキーワードを選ぶ場合もなるべく具体的な名詞を選ぶ方がうまくいきます。今回はa week160 kilometersの2つを選びました。まずは160 kilometersを含む文を探すと、第2文の後半に見つかります。

[キーワードを含む文を探す]
Salopek submits one major article a year …, but updates his magazine blog with stories approximately every 160 kilometers, usually every seven to ten days. (サロペックは年に1度主要な記事を投稿している…しかし、自身のブログは約160キロごと、大抵は7日から10日ごとに記事を更新している)

選択肢(A)の内容は「彼は160キロ旅するのに1週間以下しか要しない」とありますが、本文では、160キロ旅するごとに投稿するブログの更新ペースが7日から10日と言っているので誤りだということが分かります。

このように選択肢の正誤で迷ったら、選択肢の中からキーワードを拾って、そのワードが含まれる付近を丁寧に読んでいき選択肢の正誤を判定します。

まとめ
キーワード読解法はやり方を理解するだけでは本番で使えません。適切なキーワードの選び方や、選択肢の正誤判定などは実際に過去問を解きながら身につけていくしかありません。まずは1日1問(1段落)で構わないので、長文読解問題に取り組むようにしてください。

-南山長文読解問題の解き方3-
設問文からキーワードを抜き出し、メリハリをつけて本文を読もう!!

第2講「設問の英文を正確に把握しよう」

長文読解問題では設問も英語で書かれています。見慣れない単語もあったりと、受験生は何となく意味を汲み取っているのではないのでしょうか?
設問で何を問われているか正確に把握できなければ、正解を得ることはできませんので、まずは設問の英文をしっかり読みましょう。

-南山長文読解問題の解き方2-
設問の英文を正確に把握しよう

設問英文の具体例
According to the passage…(本文によると…)
[解説] passageは「一定の意味のある文の集まり」のことを指し、ここでは与えられた問題文全体、つまり本文を指しています。

[例] According to the passage, Salopek has already traveled through (      ) on his seven-year walk.
(訳)本文によれば、サロペックは7年に渡る徒歩旅行ですでに(      )を旅行した。
[語句] according to A「Aによる と」/ passage(名)(文・曲の)一節, 引用部分


Which of the following is true about …? 
(…について正しいものは下記のもののうちどれか?)
[解説] the following(次に述べるもの)とは設問の選択肢(A)~(D)を指しています。
選択肢の中から誤ったものを1つだけ選ばせる場合は、

Which of the following is NOT true about …? (…について正しくないものはどれか?)
となります。たいていの場合、出題者が配慮してNOTを大文字にしてくれていますので、正しいものを選ばないように注意しましょう。

[例] Which of the following is true about Salopek’s Out of Eden Walk?
(訳)サロペックの『アウト・オブ・エデン・ウォーク』について正しいものは下記のもののうちどれか?
[語句] the following「下記のもの, 次に述べるもの」
[例] According to paragraph three, which of the following is NOT mentioned as necessary to be media literate?
(訳)第3段落によると、メディア・リテラットであるために必要であることとして述べられていないものはどれか?
[語句] paragraph(名)段落, 節 / literate(名)読み書きのできる人 / mention A as B「AをBであると言う」
[例] Which of the following is closest in meaning to the underlined phrase (21)?
[訳] 次に述べるもののうち、下線部(21)の表現に意味上もっとも近いのはどれか?
[語句] meaning(名)意味 / underline(他)~に下線を引く / phrase(名)句, 表現


Which of the following best fits in A?
 
(下記のもののうちどれがAに最適か?)
[解説] 問題文中の空欄に最もふさわしい語句を選ばせる場合です。fitは「ぴたりとはまる」という意味の自動詞です。

[例] Which of the following best fits in (  23  )?
(訳)空欄(  23  )に入れるのに最適なものは下記のもののうちどれか?


Choose from [A] to [D] the most appropriate place in the passage in which to include the following sentences
(下記の文を含むべき本文の最適な箇所を[A]から[D]の中から選びなさい)
[解説] これは、まとまった文を問題文中の最適な場所に入れさせる場合です。chooseと目的語the most appropriate placeの間from [A] to [D]が挿入されています。
後半のpassage in which to include the following sentencesは文語的な表現でto不定詞の形容詞的用法passage to include the following sentences inと同意です。「~するべき…」などと訳すのが良いでしょう。

 [例] Choose from [A] to [D] the most appropriate place in the passage in which to include the following sentence :
(訳)次に述べる文が文中に入るべき最適な場所を[A]から[D]の中から選びなさい
[語句] appropriate(形)適切な / include A in B「AをBに入れる」/ following(形)次の, 次に述べる

まとめ
英文読解スピード向上に直接役立つ内容ではありませんが、正解を得るためには、普段見慣れない英語で書かれた設問を正確に把握しなくてはなりません。
今回は長文読解問題の設問で使われた言い回しを集めてみましたが、自身でも過去問に取り組む際は設問をきっちり読むようにしてください。小さなことですが、これをやっておくとことで、本番では心理的なアドバンテージになるでしょう。

-南山長文読解問題の解き方2-
設問の英文を正確に把握しよう

第1講「1段落読み終えたら、すぐに1問解こう」

1段落読み終えたら、すぐに1問解こう
南山の長文読解問題では、1段落に1問の割合で設問が作られており、正解の根拠となる英文が2段落にまたがっていることはほぼありません。つまり、1段落読むごとに1つの設問に対して解答することができるのです。

このことから、長文読解問題は100~150語ぐらいの短文を読んで設問に答えるという「短文読解問題の寄せ集め」と考えると少し気が楽になります。そう考えると、長文読解問題を勉強する心理的ハードルが少し低くなりませんか?

-南山長文読解問題の解き方1-
南山長文は短文読解問題の寄せ集め。1段落読み終えるごとに1問ずつ解いていこう

実際の問題で検証してみましょう。2017年に人文学部(キリスト教学科、人類文化学科)・外国語学部(スペイン・ラテンアメリカ学科、ドイツ学科)・経営学部で出題された『ポール・サロペック』というジャーナリストの活動に関する英文です。問題文はリンクを貼っておきますので、各自で確認してください。

大学受験パスナビ(外部サイト)
2017年南山大学過去問[人文学部(キリスト教学科、人類文化学科)・外国語学部(スペイン・ラテンアメリカ学科、ドイツ学科)・経営学部]

ナショナルジオグラフィック日本版2013年12月号(外部サイト)
『全長3万3000キロ 人類の旅路を歩く』

6段落で構成された問題文に対して、設問数は「7」です。
設問は1段落につき1問」と書きましたが、厳密には1段落1問の割合で出題されるのは、英文の内容に関して真偽を判定する問題(内容真偽問題)です。長文読解問題はこの内容真偽問題が設問のメインになります。
内容真偽問題の他には、問23のような『語彙問題』や問27のような『文章の挿入』問題が出題されます。

それでは問21から27まで、内容真偽問題の正解を選ぶために必要な文がどの段落にあるか調べていきましょう。

21. According to the passage, Salopek has already traveled through (      ) on his seven-year walk.
(訳)本文の一節によれば、サロペックは7年に渡る徒歩旅行ですでに(      )を旅行した。
(A) Alaska
(B) Chile
(C) the Middle East
(D) California

設問ではサロペック氏が「現在どこまで旅行を終えたか?」を問われています。
選択肢に並ぶ地名はすべて第1段落に登場する地名ですので、この段落を丁寧に読めば正解を選ぶ根拠となる文がありそうです。
実際にこのような文章があります。

His journey began in Ethiopia, and so far it has taken him through the Middle East and parts of Asia.
(訳)彼の旅はエチオピアで始まり、今までのところ(彼の旅はサロペックを)中東を通り過ぎて、アジアの一部に連れて行った。

最初の段落を読めば、1問解けることがわかりました。この問題がたまたまそうだったのかも知れませんので、他の設問でも「内容真偽問題は1段落につき1問」という仮説を検証していきます。

22. Which of the following is true about Salopek’s Out of Eden Walk?
(訳)サロペックの『アウト・オブ・エデン・ウォーク』について正しいものは下記のもののうちどれか?
(A) He takes less than a week to travel 160 kilometers.
(B) He is paying for his trip himself.
(C) He writes just once a year about his travels.
(D) He walks roughly 4,000 kilometers a year.

問22ではサロペック氏の徒歩旅行『アウト・オブ・エデン・ウォーク』について正しいものを問われています。
4つの選択肢の真偽を判定するための根拠となる文は、すべて第2段落に含まれていますが、正解の根拠となる文は段落の最後にあります。

…, yet Salopek notes that our ancient ancestors walked approximately 4,000 kilometers every year to hunt and gather food, about the same distance he covers each year.
(訳)しかし、サロペックは古代の祖先たちが狩りをしたり、食物を採集するため、彼が毎年歩くのとほぼ同じ距離、約4,000kmを毎年歩いていたと言及している。

23. Which of the following best fits in (  23  )?
(訳)空欄(  23  )に入れるのに最適なものは下記のもののうちどれか?
(A) Naturally
(B) Ideally
(C) Therefore
(D) Especially

問23は文脈に相応しい語彙を選ばせる問題です。空欄(  23  )と書いてあるので、これは第3段落にあることがすぐに確認できますね。

24. Accordingly to the passage, Salopek says that car ownership (      ).
(訳)本文の一節によれば、サロペックは車を所有することは(      )だと述べている。
(A) is quite common in Ethiopia
(B) is a terrible thing for people’s lives
(C) makes it harder to appreciate our environment
(D) makes it easier to visit places in poor countries

問24は選択肢の中から正しいものを選ばせる内容真偽問題です。
正解は(C)ですが、すべての選択肢を真偽を判定するための根拠文はすべて第3段落にあります。つまり3段落を読めば、問23, 24を解くことができるのです

25. Accordingly to the passage, Stewart suggests that Salopek (      ).
(訳)本文の一節によれば、スチュワートはサロペックが(      )ことを提案している。
(A) get enough food and rest
(B) spend time with local people
(C) walk only about 30 kilometers a day
(D) visit tourist attractions

問25も24と同形式で、選択肢の中から正しいものを選ばせる内容真偽問題です。
正解の根拠となる文は第4段落の最後、

Stewart enjoyed spending time with his hosts. He recommends that Salopek follow his example.
(訳)スチュワートは家の主人たちと時を過ごすことを楽しんだ。彼はサロペックが彼の例に倣うことを勧めている。

という文です。設問では本文中のrecommend(勧める)と異なるsuggest(提案する)という単語を使うことで、受験生がきちんと内容を読み取れているかを測ろうとしています。
このように内容真偽問題では、あえて本文中と異なる表現が使われることが多いということを覚えておいてください。このような紛らわしい表現に関しては第4講選択肢の表現に惑わされないで解説します。

26. According to the passage, Salopek hopes his approach to reporting will (      ).
(訳)本文の一節によれば、サロペックは彼の報道に対する取り組みが(      )となることを望んでいる。
(A) interest people who use smartphones
(B) show how world issues impact local communities
(C) focus on sensational stories
(D) introduce unusual stories about traveling

問26も選択肢の中から正しいものを選ばせる内容真偽問題です。
本問に関しては、第5段落を注意深く読めば、選択肢の真偽を判定することができます。
本問で正解の根拠となるのは以下の文です。

Salopek instead intends that his brand of ‘slow journalism’ will focus on how the local communities he encounters on his travels are affected by global issues like climate change and technological innovation.
(訳)それよりもサロペックは、彼の『スロージャーナリズム』が、旅の中で出会う地域社会が、気候変動や技術革新といった地球規模の問題によってどんな影響を受けているかに焦点を当てることを意図している。

27. Choose from [A] to [D] the most appropriate place in the passage in which to include the following sentence :
“Slowing down doesn’t dull the world. It makes it sharper. It makes crisper. That’s what walking does,” Salopek says.
(訳)以下の文が入るのに最適な場所を[A]から[D]の中から選びなさい。
「ゆっくり進むことは世界をぼんやりしたものにすることではありません。よりくっきりさせます。より鮮明にするのです。歩くことによって得られるのはそういうことなのです」とサロペックは語る。
(A) [A]
(B) [B]
(C) [C]
(D) [D]

問27は与えられた英文を問題文のどこに挿入するべきか問う問題です。これは南山の長文読解問題で昔から出題されてきたパターンです。
このパターンの設問は英文の論理構成を把握しなくては解けない問題ですので、第5講各段落にタイトルをつけようで解説を予定しています。

まとめ
南山の長文読解問題では1段落ごとに内容真偽問題が1問出題されています。正解を選ぶための根拠文はすべて1段落の中に揃っているので、問題文全体を通読してから設問を解き始めるのではなく、1段落読み終えたら内容を忘れる前に、その段落に関する内容真偽問題を解いていくことが効率的です。

-南山長文読解問題の解き方1-
南山長文は短文読解問題の寄せ集め。1段落読み終えるごとに1問ずつ解いていこう

第0講「長文読解問題を得点源にしよう」

今回から長文読解問題の勉強法について解説していきたいと思います。
解説にあたって使用する問題は、2017年2月11日の日程で出題された問題2[人文学部(キリスト教学科、人類文化学科)・外国語学部(スペイン・ラテンアメリカ学科、ドイツ学科)・経営学部]を利用しますので、以下のサイトを参照してください(閲覧には会員登録が必要です)
大学受験パスナビ
2017年南山大学過去問[人文学部(キリスト教学科、人類文化学科)・外国語学部(スペイン・ラテンアメリカ学科、ドイツ学科)・経営学部]

1.長文読解問題を得点源にしよう
夏期講習ではまず、文法/語法問題の出題傾向をパターン別に整理し、攻略法を解説してきました。その理由は、最短時間でこれらの定型問題を処理して、ボリュームのある長文読解問題に割く時間を捻出するためです。ぱっと見、膨大な英文の量に圧倒されますが、南山長文読解のレベルは、標準的で時間さえかければ全問正解も狙えます
難問が含まれる文法/語法問題で全問正解を狙うのは至難の業ですが、長文読解問題では可能です。しっかり準備して長文読解問題を得点源にしましょう。

2.長文読解問題攻略に向けた5つのポイント
南山の長文読解問題を攻略するために本講座では5つのトピックを扱います。これらのポイントに気をつけながら過去問を解く練習をすれば、始めは1時間以上かかっても、徐々に早く、正確に解けるようになります。

-2019長文読解問題攻略ゼミ(全6回)-
第0講『長文読解問題を得点源にしよう
第1講『1段落読み終えたら、すぐに1問解こう
第2講『設問の英文を正確に把握しよう
第3講『設問からキーワードを抜き出そう
第4講『選択肢の表現に惑わされない
第5講『各段落にタイトルをつけよう

3.日常学習に南山英語の長文を取り入れよう
少し耳の痛くなるような話をします。
南山大学を志望する皆さんの中で、日常学習に南山大学で出題された長文問題を取り入れている人はいるでしょうか?おそらくほとんどいないのではないのかと思われます。
受験英語では長文読解問題が合否の鍵を握ると理解しているにも関わらず、やらない理由は何でしょう?
入試英語の長文は、単語や文法/語法の知識量を増やし、英文解釈参考書を読んでさえいれば、ある日突然読めるようになるものではありません。実際の過去問に取り組みながら、構文でつまづいたり、単語の意味を取り違えたり、未知の単語に悩んだりしながら少しづつ読めるようになっていくものです
運動部で、基本練習しか行わず、紅白戦や練習試合もしないまま公式戦に臨んだ人はいないはずです。模擬試験で本番の雰囲気の一端を味わうことはできますが、問題形式はまったく違います。練習試合の相手は、実戦で想定されるレベルの相手とやっておきたいですよね?そこで、過去問を利用するのです。

4.まずは1日1段落からはじめよう
千里の道も一歩から。まずは1日1段落を読んで、設問を1問解くことから始めましょう。詳しくは第1講で解説しますが、南山の長文読解問題は1段落につき1問の割合で設問が作られていますので、1段落ごとに分割して勉強することが可能です。
2日目は1日目に読んだ段落と新たな段落、あわせて2段落を読んで設問を解きます。このように約1週間かけて大問1問を解いてみましょう。慣れたら、1日の分量を2段落(2問)、3段落(3問)と増やしていきます。
難しい文章に当たったら、自分なりに構文分析をした後で単語や文法を詳しく調べてみましょう。今は南山の長文問題に慣れることが最優先なので、早さは気にしなくて構いません。赤本に載っている2年分の問題を解き終わる頃には、苦手意識も薄らいでいるでしょう。