第4講『時制』

『時制』パターンとはその名の通り、同一動詞の時制変化のみで選択肢が構成されたパターンをいいます。
このパターンでは、与えられた英文の中に時制を決定するヒントが必ずあるので、それに気がつけるかがカギになります。

『時制』の基本パターン

[例題1]2016年経営学部理工学部(A方式)
(      )内に入れるのに最も適当なものを、(A)~(D)のうちから一つ選びなさい。

Ken will not let me go home until I (      ) my work.
(A) finished
(B) had finished
(C) will finish
(D) have finished

文法/語法問題では、まず選択肢の分類を行うのでしたね。今回の選択肢にはどんな特徴があるでしょうか?

最初に気がつくのは、すべての選択肢に動詞finishが登場していることです。はたして、これは第1講で扱った動詞の形でしょうか?
実際に選択肢を分類してみましょう。

[①選択肢の分類]
(A) finishedfinish過去形

(B) had finishedfinish過去完了形
(C) will finishfinish未来形
(D) have finishedfinish現在完了形

『動詞の形』では-ing-edなどの分詞や、to-不定詞が含まれていたのに対して、本問では時制の違いのみです。
このように同一動詞の時制変化のみで選択肢が構成されているパターン『時制』と呼んでいきます。

『時制』パターンであると判断したら、問題文の中に空欄の時制を決定するヒントを探していきます。ここで初めて問題文を読んでいきます。

[②時制を決定するヒントを探す]
Ken will not let me go home until I (      ) my work.

(訳)ケンは私が仕事を終えるまで帰宅させてくれないだろう。

時制を決定するヒントになりそうなものを青字にしておきましたが、ここではuntilに注目です。
接続詞untilは『時』を表す副詞節を導き、その副詞節中では未来のことでも現在形を用います

…ということで、(      )に入る時制は現在形になるはずですが、選択肢には現在形がありません。ここまでの考え方が間違っていたのでしょうか?

実は本問は、現在完了形(D)have finishedが正解になります。
教科書的にはfinishが正解になるところですが、ネイティブの間では、時を表す副詞節中におけるfinishの扱いはfinishhave finishedも区別なく使われるようです

ここまでの知識を持っている受験生は少ないので、この設問では次善の策として消去法を使います。
(A)過去形、(B)過去完了形、 (C)未来形を消して、現在形にもっとも近い(D)現在完了形を残すのが無難な解答法かと思います。

たまたま選んだ問題が難問でした。口直しに、易しめの問題で練習してみましょう。

[例題2]2013年人文学部(心理人間学科・日本文化学科)
(      )内に入れるのに最も適当なものを、(A)~(D)のうちから一つ選びなさい。
My younger brother Victor (      ) English since he was six years old.
(A) has been learning
(B) is learning
(C) was learning
(D) learns

選択肢(A)~(D)まで、すべて動詞learnの時制が変化したものが並んでいるので『時制』パターンですね。
時制パターンであると判断したら、時制を決定するヒントを問題文中に探します。そうです、今回のヒントはsinceです。

[時制を決定するヒントを探す]
My younger brother Victor (      ) English since he was six years old.

since『過去の始点』を表し、since節が過去時制で、主節が現在完了時制になることが多いです。よって正解は現在完了(進行)であるの(A)has been learningです。

残りの選択肢についても考察しておきましょう。

since節で「彼が6歳のとき以来」と言っているので、その時点から主節の動作が継続していると考えられます。
(B)is learningは現在進行形で今現在の動作を表しているので不可。
(C)was learningは過去進行形で過去のある時進行中だった動作を表すので不可。
(D)learnsは現在形で現在の状態を表すので不可。

今回学んだ『時制』パターンは他のパターンと絡めて出題されることも多いです。特に、次回扱う『態』との混合パターンが頻出です。
どのような問題でも、選択肢の中に複数の時制があれば、時制を決定するヒントは問題文の中に必ずあるということを念頭において問題に取り組みましょう。

まとめ

『時制』パターンの解き方
1.選択肢を見比べる
同一動詞の時制変化のみで選択肢が構成されている→『時制』パターン
[例]選択肢が、
(A) finished  (B) had finished
(C) will finish  (D) have finished
→動詞finishの時制が変化した『時制』パターンである。
2.問題文の中に時制を決定するキーワードを探す
[例]2014年人文学部・経済学部
Bob (    ) drifting in a small boat for two days before he was found.
(A) has been  (B) is
(C) had been 正解 (D) have been
彼が発見された時点までdrifting(漂流)していたのであるから、過去完了進行形である(C)had beenが正解である。

第3講『他動詞vs自動詞』

『他動詞vs自動詞』パターンとは、似たような意味の動詞が並んでいて、正解を導く過程で、空欄(      )に入るべき動詞が他動詞自動詞かを判定する作業が必要なものをいいます。
このパターンでは、空欄直後に目的語があるかないかに注目します。

1.『他動詞vs自動詞』基本パターン

[例題1]2015年人文学部(心理人間学科・日本文化学科)
(      )内に入れるのに最も適当なものを、(A)~(D)のうちから一つ選びなさい。
The bus from Tokyo (      ) the station early in the morning.
(A) reached
(B) came
(C) arrived
(D) got

どんなパターンでも最初に選択肢の分類を行います。本問では、4つの選択肢にどのような特徴があるでしょうか?

(A)reached(C)arrivedには到着するという意味がありますね。(B)came(D)gotにも「到達」を表す用法があります。

これら4つは意味が近いので、和訳した本文の空欄に訳語を当てはめるとすべて、

(訳)東京からのバスは早朝、駅に到着した

という意味になり、どれもが正しく思えてしまいます。

このような場合は空欄の前後に正解を決定するキーワードを探すのですが、その第1歩となるのが他動詞と自動詞の分類です。

[空欄に入るのは他動詞?自動詞?]
The bus from Tokyo (      ) the station early in the morning.

(      )の直後にはthe stationという目的語があるので、空欄には他動詞が入ることになります。なぜなら、自動詞は目的語を必要としないからです。
ここで、4つの選択肢を他動詞/自動詞の視点で分類すると、

[他動詞/自動詞の視点で分類する]
(A) reached他動詞
(B) came自動詞
(C) arrived自動詞
(D) got(『到達』という意味では)自動詞

となります。
他動詞は(A)reachedだけなので、これが正解です。

(B)、(C)、(D)はそれぞれ
come to場所
arrive at
[in]場所
get to
場所
というように前置詞を伴って使われます。

この設問のように選択肢に意味の近い動詞が並んでいる場合は(      )の直後をまずチェックします

『他動詞vs自動詞』では空欄のあとに注目!!
(      )
名詞(      )には他動詞が入る

(      )前置詞名詞(      )には自動詞が入る
(      )
副詞(      )には自動詞が入る
(      )
なし→(      )には自動詞が入る

2.正解候補が2つある場合

選択肢を他動詞/自動詞に分類した結果、正解候補が複数ある場合はさらに別の要素から正解を1つに絞るという流れになります

それでは、正解候補が2つ以上ある場合を練習してみましょう。

[例題2]2012年人文学部(心理人間学科・日本文化学科)
(      )内に入れるのに最も適当なものを、(A)~(D)のうちから一つ選びなさい。
Jim has such a good memory that he can (      ) a poem perfectly after hearing it only once.
(A) address
(B) talk
(C) recite
(D) speak

(A)address(~に話しかける)、(B)talk(話す)、(C)recite(~を暗唱する)、(D)speak(話す)という意味で『話すこと』に関係ある動詞が並んでいますね。

選択肢に意味の近い動詞が並んでいるので、まずは(      )の直後をチェックします。

[目的語があるかをチェックする]
Jim has such a good memory that he can (      ) a poem perfectly after hearing it only once.

a poemという名詞(目的語)が直後に来ているので、(      )には他動詞が入ります。選択肢(A)~(D)を他動詞・自動詞の視点で分類すると、

[他動詞/自動詞の視点で分類する]
(A) address他動詞
(B) talk自動詞
(C) recite他動詞
(D) speak自動詞

speakには他動詞の用法もありますが、その場合の目的語は言語になります。

speak言語「(言語)を話す」
[例] 
She speaks good Japanese.(彼女は日本語を話すのが上手だ)

正解候補となる他動詞が2つありましたね(address/recite)。どちらも文法的には正しいので、設問文の内容を検討して正しいほうを選びます。

[文法的に正しいものを文脈で選別する]
Jim has such a good memory that he can (      ) a poem perfectly after hearing it only once.

(訳)ジムは記憶力が良いので、たった一度聞いた後で完璧に詩を(      )できる

文の内容に最も合うのは(C)recite(~を暗誦する)ですね。これが正解です。

ちなみに(A)addressが目的語にとるものは話しかける対象であって、話す内容ではありません。

[例] A policeman addressed the man politely. (警官がその男にていねいに話しかけた)

このように『他動詞vs自動詞』パターンでは正解候補が複数になることのほうが多いです。このような場合、文法的に正しいものを残して、文脈から適切なものを選びましょう。和訳先行は禁物です。

まとめ

『他動詞vs自動詞』パターンの解き方
1.選択肢を見比べる
選択肢がすべて動詞で(かつ、似たような意味で)ある→まずは他動詞/自動詞の分類で選択肢をしぼる
2.空欄(      )の後の語に注目して他動詞/自動詞の判定をする
(      )名詞(      )には他動詞が入る
(      )前置詞+名詞(      )には自動詞が入る
(      )
副詞(      )には自動詞が入る
(      )
なし→(      )には自動詞が入る

3.正解候補が2つあるときは文の内容にふさわしいものを選ぶ

第2講『前置詞vs接続詞vs副詞』

『前置詞vs接続詞vs副詞』パターンとは、選択肢が前置詞接続詞副詞の3つで構成されているものをいいます。
このパターンで基本となるのはそれぞれの品詞が「何をつなぐのか?」という観点です。

前置詞…名詞をつなぐ
接続詞
S(主語)V(述語)から成るをつなぐ

副 詞つなぐ機能を持たない  但し, however, besidesなどの接続副詞は節をつなぐことができる 

このパターンでは、似たような意味の選択肢を並べて受験生を戸惑わせるので、品詞の分類が最も重要です

それでは、実際に問題を見ながら解説していきましょう。

『前置詞vs接続詞vs副詞』

[例題1]2013人文学部(キリスト教学科・人類文化学科) 経済学部
(      )内に入れるのに最も適当なものを、(A)~(D)のうちから一つ選びなさい。
(      ) Emily Dickinson was virtually unknown during her life, today she is recognized as one of American’s most original poets.
(訳)エミリー=ディキンソンは、存命中は事実上ほとんど知られていなかったが、今日彼女はアメリカの最も独創的な詩人の一人として認識されている。
(A) Although
(B) Even
(C) Despite
(D) However

便宜上和訳を載せていますが、ないものとして解説を読んでください。

この問題を和訳先行で解こうとすると、すべての選択肢が逆接の意味をもつので、(A)から順に選択肢の訳語を当てはめていっても答えは1つにしぼれません。

そこで、文法/語法問題での定石にしたがい、問題文の和訳は後回しにして、まずは選択肢の分類をしていきましょう

(A) Although接続詞
(B) Even副詞
(C) Despite前置詞
(D) However副詞

分類の結果、選択肢は接続詞副詞前置詞で構成されていることがわかりました。
このように選択肢が前置詞()・接続詞副詞()から成る設問パターンを『前置詞vs接続詞vs副詞』と呼んでいきます。

『前置詞vs接続詞vs副詞』パターン
選択肢が前置詞接続詞副詞で構成されている

設問パターンが把握できたところで、本文を検討しましょう。

[空欄の語は何と何をつないでいるか?]
(      ) Emily Dickinson was virtually unknown during her life, today she is recognized as one of America’s most original poets.


空欄に入る語は、主語(Emily Dickinson)と動詞(was unknown)を含むを、後半の(today She is recognized…)につないでいるので(      )には節をつなぐ働きをする接続詞が入ると推測できます。

選択肢の一覧に戻ると接続詞は(A)Althoughだけですね。これが正解です。もし、接続詞が複数ある場合は、意味が文脈にふさわしいほうを選びます。

(D)Howeverは副詞ですが「どのように…しても」という譲歩節を導く用法があり、節と節をつなぐ機能があります。

接続詞的に使われるhowever
However carefully we drive, an accident might happen. (いかに注意して運転していても、事故は起こりうる)

しかし、ここまで覚えるのは負担ですし、この用法で出題されたことはないので、
however副詞→節をつなぐ機能をもたない
と考えて大丈夫です。

問題文を和訳しなかったぶん、余計な回り道をせずに正解に辿り着くことができました。
もう1問解いて練習してみましょう。

[例題2]2014年外国語学部(英米学科) 総合政策学部(A方式)
(      )内に入れるのに最も適当なものを、(A)~(D)のうちから一つ選びなさい。
(      ) the damage caused by the typhoon, the trains are still running.
(A) Although
(B) However
(C) In spite of
(D) Because of

今回も、まず選択肢の分類をします。

[選択肢の分類]
(A) Although接続詞
(B) However副詞
(C) In spite of前置詞句
(D) Because of前置詞句

(C)in spite ofと(D)because ofは2語以上の語がまとまって1つの前置詞の働きをする前置詞句です。

選択肢は前置詞(句)、接続詞、副詞で構成されているので『前置詞vs接続詞vs副詞』パターンの可能性を念頭に置いて構文を確認していきます。

[空欄の語は何をつないでいるか?]
(      ) the damage caused by the typhoon, the trains are still running.

空欄の後にはthe damage caused by the typhoon(台風によってもたらされた損害)という名詞句がきているので、(      )には前置詞(句)である(C)In spite of「~にもかかわらず」(D)Because of「~の原因で」のどちらかが入ります。

正解の候補が2つあるので文の内容を検討していきます。

[文法的に正しい正解候補が複数ある→文脈に合う方を選ぶ]
(      ) the damage caused by the typhoon, the trains are still running.

(訳)台風による損害が(      )、列車は依然として走っている。

台風被害があるにもかかわらず、列車が運行しているということは逆接の関係なので(C)In spite of~にもかかわらず」が正解になります。

今回は文法的に正しい正解候補が2つあったので問題文の内容を検討しました。
文法的に正しい選択肢が2つ以上あるときは、文意を把握しなければ解けませんが、品詞を正確に分類しておけば和訳なしであっさり解けることも多いのがこのパターンの特徴です。

まとめ

『前置詞vs接続詞vs副詞』パターンの解き方
1. 選択肢を見比べる
選択肢が前置詞接続詞副詞で構成されている→『前置詞vs接続詞vs副詞』パターン
[例] 選択肢が, (A)that( (B)during()  (C)since(/)  (D)even()
前置詞接続詞副詞で構成されているので『前置詞vs接続詞vs副詞』パターンである。

2. 空欄を含む文の構文をチェックして、空欄の語が何と何をつなぐか確認して正解候補をしぼる
[例]
1.空欄が名詞をつないでいる→前置詞
2.空欄がをつないでいる→接続詞
3.空欄はなにもつないでいない(空欄は文(または文の要素)を修飾している)→
副詞

3.正解候補のうち、文脈に合うものを選ぶ→例題2参照

第1講『動詞の形』

今回から、南山英語で出題される文法/語法問題の代表的なパターンを解説していきます。全部で16パターンになります。
パターンの数が多いように感じるかも知れませんが、過去問を解くたび、どのパターンに当てはまるのか確認しながら解くクセをつければ、自然とマスターできますから安心してください。

『動詞の形』

[例題1]2016人文学部(キリスト教学科・人類文化学科) 経済学部
(      )内に入れるのに最も適当なものを、 (A)~(D)のうちから一つ選びなさい。
I know what happened to the book. I saw Paul (      ) it from Jenny’s desk.
(A) taking
(B) took
(C) to take
(D) has taken

前回学んだ知識を使って解いていきましょう。
まず始めに行うのは選択肢の分類でしたね。問題文の和訳をを我慢して選択肢を眺めると、(A)から(D)まで動詞takeの変化した形が並んでいます。

[①選択肢の吟味→パターン判別]
(A) taking現在分詞
(B) took過去形
(C) to take不定詞
(D) has taken現在完了形

このように選択肢すべてが1つの動詞の変化した形である設問パターンを『動詞の形』と呼んでいきます。
このパターンでは選択肢に動詞の原形3人称単数-ing-edto-不定詞完了形などが並びます。

選択肢から『動詞の形』パターンであると判断したら、空欄の前後をチェックして、動詞の形を決定するキーワードを探していくのが基本的な解き方になります。

[②『動詞の形』→動詞の形を決定する語句を探す]
I know what happened to the book. I saw Paul (      ) it from Jenny’s desk.

例題に戻ると、空所の2つ前にsawという動詞があります。
これは知覚動詞の用法をもつ動詞seeの過去形ですから、ここから(      )に入る動詞の形を決定できそうですね。

知覚動詞としてのseeは、

see目的語+[原形/現在分詞/過去分詞]

という形で使われますので、選択肢の中では(A)taking以外は文法的に正しくありません。よって(A)takingが正解になります。

もう1問解いてみましょう。

[例題2]2015人文学部(キリスト教学科・人類文化学科) 経済学部
(      )内に入れるのに最も適当なものを、(A)~(D)のうちから一つ選びなさい。
Nobuo was made (      ) even though he hadn’t done anything wrong.
(A) apologize
(B) to apologize
(C) apologizing
(D) to have apologized

本問もまず選択肢を見比べて分類してみましょう。

[①選択肢の吟味→パターン判別]
(A) apologize原形不定詞
(B) to apologizeto-不定詞
(C) apologizing現在分詞
(D) to have apologized(完了形)不定詞

動詞apologizeの変化した形が並んでいるので『動詞の形』パターンですね。

[②『動詞の形』→動詞の形を決定する語句を探す]
Nobuo was made (      ) even though he hadn’t done anything wrong.

『動詞の形』パターンかな?」と推測したところで(      )の前後をチェックすると、空欄の直前がwas madeとなっています。

made使役動詞makeの過去形ですから(A)の原形不定詞apologizeを選びたくなるところですが、makeを受動態にして「~させられた」という意味を表すときは、動詞の原形ではなくto-不定詞が使われますので、(B)to apologizeが正解です。


まとめ

『動詞の形』パターンの解き方
1. 選択肢を見比べる
選択肢すべてが、ある動詞の変化した形である→『動詞の形』パターン

[例] 選択肢が、(A)take  (B)to take  (C)taking  (D)have taken
→動詞takeが変化した『動詞の形』パターンである

2. 空欄を含む文の構文をチェックして、空欄に入る動詞の形を決定する
[例]

1.空欄前が前置詞動名詞(ing形)
2.空欄前が不定詞のみを目的語にとる動詞→to不定詞
3.空欄前が動名詞のみを目的語にとる動詞→動名詞(ing形)
4.使役動詞+目的語+(      )→原形不定詞
5.知覚動詞+目的語+(      )→原形不定詞or現在分詞or過去分詞

第0講『選択肢から出題パターンを見極めよう』

まずは次の問題を見てください。皆さんならどのように解きますか?

[例題1]2016人文学部(心理人間学科・日本文化学科)
(      )内に入れるのに最も適当なものを、(A)~(D)のうちから一つ選びなさい。
English (      ) at this elementary school since 1904.
(A) was taught
(B) has been taught
(C) taught
(D) is taught

皆さんはこの問題を解くとき、どのような思考を辿って解答を導きますか?今回はパターン別の解法を学ぶ前段階として、解答までの道すじを近道する方法について学びたいと思います。

おおかたの受験生は、問題文を頭から和訳しながら読んで大まかな意味を把握したあと選択肢を(A)から順番に吟味していく解法をとります。もちろん、この方法でも解けるのですが、問題によっては少しばかり時間が余計にかかってしまいます。

文法/語法問題ゼミでは、ライバル達よりも早く解く方法を身につけるために南山大学で出題される文法/語法問題を16のパターンに分類していくのですが、その第1段階となるのが選択肢の吟味です。

1. 和訳をするより先に選択肢を見よう
問題文の和訳より先に選択肢を吟味するのは設問パターンを見抜くためです。その理由は、南山大学で出題される文法/語法問題は選択肢を見れば出題テーマがほぼ分かるからです。
選択肢を吟味して設問パターンを把握したら、正解への手がかりを問題文の中に探していくというのが基本的な流れです。
これらを念頭に、あらためて冒頭の問題を解いていきましょう。

[例題1]2016人文学部(心理人間学科・日本文化学科)
(      )内に入れるのに最も適当なものを、(A)~(D)のうちから一つ選びなさい。
English (      ) at this elementary school since 1904.
(A) was taught
(B) has been taught
(C) taught
(D) is taught

例題1から選択肢だけを抜き出してみます。
[①選択肢を吟味]
(A) was taught
(B) has been taught
(C) taught
(D) is taught
選択肢には動詞teach(A)受動態(過去形)(B)受動態(現在完了形)(C)能動態(過去形)(D)受動態(現在形)という形に変化して並んでいます。

能動態受動態という2種類のに加え、現在(完了)・過去という2つの時制があるので、この問題は『正しい態と時制を選ばせる問題であると推測できます。選択肢からこの情報を得たら、態と時制を決定づける語句を意識しながら問題文を読んでいきます

[②態と時制を決定する語句は?]
English (      ) at this elementary school since 1904.

Englishが主語になっているということで空欄内(      )は受動態であると考えられます。なぜなら『英語が教える』ではおかしいですし、他動詞teachの目的語が空欄のあとに見当たらないからです。この時点で、選択肢から能動態である(C)が除外されます。

態が受動態に決定したので、次に時制を決定する要素を探していきましょう…そうです「 since(~以来)です。
前置詞sinceは通例、現在完了形と共に用いられるので時制は現在完了形となります。

以上から、受動態かつ現在完了形である(B)has been taughtが正解です。

[正解]
English has been taught at this elementary school since 1904.

(訳)この小学校では1904年から英語が教えられている。

なお、本問のパターンは第4講、5講で扱う『時制』『態』の混合パターンになります。

このように最初に選択肢を吟味し、論理的に解答を導くことで、時間短縮になるだけでなく自信をもって選択肢を選べるようになります

2.和訳先行で解くことの弊害
英文の意味がわからないまま問題を解くのは不安ですから、手始めに問題文を和訳したい気持ちはよくわかります。実際、和訳してから文脈に合った語彙を選ばせる問題も多く出題されています。しかし、それでも最初に和訳することは止めましょう。弊害が2つあるからです。

問題文を最初に和訳することの弊害
1. 和訳する時間がかかる
2. 和訳することで問題の焦点がぼやける

1.は自明ですので、ここでは2.について解説します。次の問題を考えてみましょう。

[例題2]2016外国語学部(英米学科)・総合政策学部(A方式)
(      )内に入れるのに最も適当なものを、(A)~(D)のうちから一つ選びなさい。
It’s going to rain this weekend, so let’s cancel our (      ) of downtown New York.
(A) trip
(B) travel
(C) journey
(D) tour

まずは「最初に和訳をする方法」で解いていきましょう。

[①問題文の意味を把握する]

It’s going to rain this weekend, so let’s cancel our (      ) of downtown New York.
今週末は雨になるから、ニューヨーク市街への(      )は中止にしよう

問題文の意味が把握できたので、あとは空欄にぴったりな選択肢を選ぶだけです。それでは各選択肢の意味を確認していきましょう。

[②選択肢の意味を確認]
(A) trip (一般的な)旅行
(B) travel (長期の)旅行
(C) journey (長期の)旅行
(D) tour (周遊/観光)旅行

なんと全てが『旅行』という意味をもっています。これではどれを選んでも日本語訳が同じになってしまいますね。
実は、これらの単語にはかっこ書きしたように微妙な使い分けがあるのですが、仮にそれを知っていたとしても解答を一つに絞り切ることはできず、行き詰ってしまいます。

このように、和訳先行で解き始めた受験生は次の手がかりを思いつくか、問題を捨てる決断をするまで、時間を無駄にしてしまいます。この無駄を省くためにも最初に選択肢を検討する方法」で解いていきましょう。

[①和訳より先に、選択肢を確認]
(A) trip → (一般的な)旅行
(B) travel → (長期の)旅行
(C) journey → (長期の)旅行
(D) tour (周遊/観光)旅行

選択肢に「『旅行』という単語(類義語)が多いなあ」と気づかれたでしょうか?
同じ意味をもつ類義語でも、個々の語法はそれぞれです。本問では選択肢個々の語法が論点になっている可能性を考えながら問題文を検討します。

[②名詞の語法の手がかりに注意しながら読むと…]
It’s going to rain this weekend, so let’s cancel our (      ) of downtown New York.
ofが手がかりになりそうだぞ!!

訳「今週末は雨になるから、ニューヨーク市街への( 旅行 )は中止にしよう

本問では空欄のあとに続く前置詞ofに着目してみます。なぜなら、選択肢が意味の上では代替可能なので、文法/語法で区別するしか方法がないからです

[③文法/語法の知識で選択肢を判別する]
4つの選択肢(A)trip(B)travel(C)journey(D)tourの中で「~への旅行」という句を作る場合、
「 (      )of場所
の形で用いられる語法をもつものは、(D)のtourだけなので、正解は(D)tourになります。

[正解]
It’s going to rain this weekend, so let’s cancel our tour of downtown New York.
(訳)今週末は雨になるから、ニューヨーク市街へのツアーは中止にしよう。

その他の選択肢は、
a trip to New York (ニューヨークへの旅行)
travel to
England (英国への旅)
a journey to Kyushu (九州旅行)
のようにtoが用いられます。

この設問のテーマは「~への旅行」という句を作る、名詞の語法であるのに、最初に和訳をしたことで設問の焦点がぼやけてしまいました

始めに選択肢を吟味して分類する重要性、さらに、問題を和訳に頼らず解くことの重要性を理解していただけたでしょうか?
次回からはパターン別に解法を解説していきますが、文法/語法問題では常にこの2つを意識するようにしてください。