第11講『主述の一致』

『主述の一致』基本問題

[例題1]2014年外国語学部(英米学科) 総合政策学部(A方式)
(      )内に入れるのに最も適当なものを、(A)~(D)のうちから一つ選びなさい。
(      ) I know is using a smartphone these days.
(A) Most people
(B) Almost everyone
(C) The majority
(D) Many people

「主述の一致」というテーマを忘れ、先入観抜きで選択肢を検討してみましょう。何か特徴や共通項があるでしょうか?

[選択肢を分類]
(A) Most people形容詞名詞
(B) Almost everyone副詞代名詞
(C) The majority冠詞名詞
(D) Many people形容詞名詞

選択肢は名詞/代名詞を数の程度を表す語で修飾していますね。
選択肢に似たようなものがあるときは、まず構文の要素を確認して、明らかに文法的に誤っているものを除外します

(      ) I know is using a smartphone these days.
(訳)最近では、私の知り合いの(      )がスマートフォンを使っている。

空欄に入る語はbe動詞is主語です。正しい主語を選ばせる問題ですから、問題文の動詞isと正解の選択肢には正しい呼応関係(=主述の一致)があるはずです。この『主語⇔動詞』の関係を利用して選択肢をしぼるパターン『主述の一致』と呼んでいきます。

[主述の一致に着目!!]
(      )
I know is using a smartphone these days.
(訳)最近では、私の知り合いの(      )がスマートフォンを使っている。

問題文の動詞がisであるので、主語は3人称単数であることが分かります。単数/複数の観点で選択肢を再度分類すると

[単数/複数の観点で再分類する]
(A) Most people複数扱い
(B) Almost everyone単数扱い
(C) The majority複数扱い
(D) Many people複数扱い

となりますので、唯一の単数扱いとなる(B)Almost everyoneが正解になります。

[正解]
(B)
Almost everyone
I know is using a smartphone these days.

(訳)最近では、私の知り合いのほとんどがスマートフォンを使っている。

本問では副詞であるalmost代名詞everyoneを修飾していますが、これは、
almost everyonealmosteveryone
と分けて考えると理解できます。
この表現は副詞almost形容詞everyを修飾し、almost everyという形容詞句となってoneという代名詞を修飾しているのです。

もう1問解いてみましょう。

[例題2]2011年人文学部(心理人間学科・日本文化学科)
(      )内に入れるのに最も適当なものを、(A)~(D)のうちから一つ選びなさい。
Everyone (      ) a responsibility to help others if they can.
(A) has
(B) have
(C) had
(D) haven’t

今回もまずは選択肢を検討してみましょう。

選択肢には動詞have現在形/過去形単数/複数、(現在完了)否定形などが並んでいます。

選択肢が似たようなもので構成されているときは、まず選択肢をしぼる文法的なキーワードがないか探し、正解候補をしぼったあとで内容を考えます。

この問題では(助)動詞haveという共通項があるので正しい時制単数/複数を決定するヒントは問題文の中にあるはず』という意識で問題文を見ていきます。

[時制と単複を決定するキーワードは?]
Everyone (      ) a relationship to help others if they can.

空欄(      )の次に名詞(a relationship)が来ているので(D)haven’tは文法的に誤りです。

[例題1]にも登場しましたが、文頭にあるEveryone単数扱いの目印です。よって、正解候補は(A)has(C)hadの2つにしぼられました。

残るは時制の決定ですね。

[時制を決める要素は?]
Everyone (      ) a relationship to help others if they can.
(訳)もし出来るのならば、全ての人が他人を助ける責任が(ある/あった)。

時制を示すキーフレーズは末尾にありました。if節がcanを用いているので主節が過去形となるのは不適です。以上から正解は(A)hasになります。

[正解]
Everyone (A)has a relationship to help others if they can.
(訳)もし出来るのならば、全ての人が他人を助ける責任がある。


まとめ

『主述の一致』
パターン単独での出題はほとんどありませんが、この考え方は誤り指摘問題でも頻出です。主語から動詞、動詞から主語を決定するテクニックとして覚えておきましょう

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