(4)数量表現

頻出論点(4)数量表現
数・量を表す表現が誤っているパターンも頻出です。
2008~18年の間に13問出題されており、例年どこかの日程で出題されている計算になりますが、2019年には出題がありませんでした。。

「数量表現」とは数や量を表す形容詞を指すと考えてください。many / much / few / littleなどに代表されますが、それらを含む表現(例えばquite a fewnot a few)やそれらの代用表現(例えば、many=a number ofなど)も含みます。

それでは具体的な問題を見てみましょう。

[例題1]2014経営学部理工学部(A方式)
以下の文の下線を付けた語(句)のうち、一つが誤りです。その誤りを(A)~(D)のうちから選びなさい。
We spent (A)much hours (B)doing the math homework. It then (C)turned out that the teacher had given us the (D)wrong problems to answer.

本問では下線部(A)much数量表現に当たります。

We spent (A)much hours (B)doing the math homework.
(私たちはその数学の宿題に多くの時間をかけた)

まずは下線部(B)doingを片づけておきましょう。

前回の「不定詞vs動名詞」では動詞+to do/doingの形でしたが、ここではSVO+doingの構文になっています。
よって、ここでは動詞spendに関して、以下の語法を問われていると考えます。

spend A (in) doing「A(時間)を~するのに費やす」
[例] He spent two hours repairing the car.(彼は2時間かけて車を修理した)

下線部(B)は正しい表現ですね。
この表現はどの問題集にも載っている頻出の語法ですから、手持ちの文法/語法問題集で確認しておいてください。
それでは、本題の下線部(A)を検討しましょう。

We spent (A)much hours doing the math homework.
(私たちはその数学の宿題に多くの時間をかけた)

muchが多いことを表し、数えられない名詞の前に置くので、可算名詞であるhoursの前には置けません。

よって下線部(A)は誤りで、正しくは
muchmany(=a lot of)
とします。

[訂正後]
We spent many hours doing the math homework.
(私たちはその数学の宿題に多くの時間をかけた)

もう1問練習してみましょう。

[例題2]2013経営学部理工学部(A方式)
以下の文の下線を付けた語(句)のうち、一つが誤りです。その誤りを(A)~(D)のうちから選びなさい。
(A)On your way home, could you (B)stop by the store and pick up (C)few things for dinner? We’ve (D)run out of milk and eggs.

本問では下線部(C)が数量表現になっています。

(A)On your way home, could you (B)stop by the store and pick up (C)few things for dinner?
(家に帰る途中、お店に寄って夕飯の買い物をほとんどしないことはできる?)

直訳するとこんな感じです。ちょっと違和感がありますね。

形容詞few複数名詞の前に置かれ、数が少ないことを表します。
不定冠詞aがついて、a fewとなると「少しはある/少数の」という肯定的な表現になりますが、単独でfewを用いると「ほとんどない」という否定的な表現になります。

a few「少しはある/少数の」
[例] I have a few days to finish this report.(このレポートを仕上げるのに、あと数日ある)
few「ほとんどない」
[例] He had few friends and little [×few] money.(彼は友達もお金もほとんどなかった)

以上から下線部(C)は誤りで、正しくは、
fewa few
とします。

[訂正後]
On your way home, could you stop by the store and pick up a few things for dinner?
(家に帰る途中、お店に寄ってちょっと夕飯の買い物をできない?)

 

類題

[問題1]2012人文学部(心理人間学科・日本文化学科)
以下の文の下線を付けた語(句)のうち、一つが誤りです。その誤りを(A)~(D)のうちから選びなさい。
According to (A)recent research, the Moon (B)seems to have (C)many more water under the surface than we (D)had expected.

誤り指摘問題では、まず頻出論点をチェックしましょう。本問での頻出論点は下線部(C)の数量表現と下線部(D)の完了形です。

…the Moon seems to have (C)many more water under the surface than we (D)had expected.
(月はその表層下に、我々が予期していたよりも多くの水を蓄えているように思われる)

数量表現manyが登場したら、修飾する名詞の可算or不可算をチェックします。本問では、manywaterを修飾しています。
water物質名詞不可算なので、manyではなくmuchで修飾しますから、下線部(C)は誤りです。

[訂正後]
…the Moon seems to have much more water under the surface than we had expected.
(月はその表層下に、我々が予期していたよりも多くの水を蓄えているように思われる)

実は、本問でのmany/muchは後に続く比較級moreを強調する副詞のような働きをしています。

many more複数名詞than「…よりずっと多くの~」
このmanymoreを修飾していますが、「ずっと、はるかに」という意味で副詞的に使われています。
[例] There were many more cars than usual on the road. (その通りにはいつもよりずっとたくさんの車が走っていた)
much more不可算名詞than「…よりずっと多くの~」
[例] We waste much more energy than we expect. (私たちは考えているよりもずっと多くのエネルギーを無駄にしている)

 

[問題2]2012総合政策学部
以下の文の下線を付けた語(句)のうち、一つが誤りです。その誤りを(A)~(D)のうちから選びなさい。
You may (A)find this hard to believe, but I’ve (B)just won a huge (C)number of money (D)in the lottery.

本問の下線部にも数量表現が含まれています。さて、どの部分でしょうか?

答えは(C)numberです。

… I’ve just won a huge (C)number of money in the lottery.
(私は宝くじで大金を獲得しました)

a number of A(複数名詞)」で「たくさんのA」という意味になります。
Aには可算名詞の複数形が入りますが、本問でのmoney不可算名詞なので(C)は誤りです。

本問のように不可算名詞の量や程度が多いことを表す場合は、

a good [great] deal of A「多くのA」
a large amount of A「多くのA」

のようにdealamountを使います。

[訂正後]
… I’ve just won a huge amount [deal] of money in the lottery.
(私は宝くじで大金を獲得しました)

[問題3]2011人文学部(心理人間学科・日本文化学科)
以下の文の下線を付けた語(句)のうち、一つが誤りです。その誤りを(A)~(D)のうちから選びなさい。
A : How (A)much times have you left your car keys (B)at home?
B : Well, this is the third (C)time in as (D)many weeks!

本問では数量表現に関する下線部が(A)、(C)、(D)の3箇所に引かれています。

数量表現のmany/muchが登場したら、まずは修飾する名詞の可算or不可算をチェックします。
まずは下線部(A)を検討してみましょう。

How (A)much times have you left your car keys at home?
(どの程度、家に車の鍵を忘れたことがありますか)

頻度を表すtime可算名詞なのでmuchではなくmanyで修飾しますから、下線部(A)は誤りです。

[訂正後]
How many times have you left your car keys at home?
(何回ぐらい、家に車の鍵を忘れたことがありますか)

下線部(C)、(D)は正しい表現ですが、(D)を検討しておきましょう。

Well, this is the third time in as (D)many weeks!
(ええっと、3週間の間で、これが3回目です)

manyが修飾するweek可算名詞なので、これは正しい表現です。
as manyは先行する数に呼応して「同数の」という意味を表す表現です。長文読解でもよく登場するので覚えておいてください。

as many「同数の」
[例] I found ten mistakes in as many lines. (10行の中で10箇所の間違いを見つけた)
as manyは先行する数詞tenに呼応して同数の「10」を表しています。

 

[問題4]2017人文学部(心理人間学科・日本文化学科)工学部
以下の文の下線を付けた語(句)のうち、一つが誤りです。その誤りを(A)~(D)のうちから選びなさい。
One (A)of the (B)graduate from this university gave a large (C)amount of money to go (D)toward building a new library.
問題4 [解答](B)graduategraduates
(訳)この大学の卒業生の1人が新図書館の建設に役立てるよう、多額の寄付をした。
[解説] 本問では(B)(C)と、数量に関する表現2か所に下線が引かれています。

(B)はone of the複数名詞~の1つ[1人]」という語法でgraduate単数なので誤りです。
(C)はa large amount of不可算名詞(単数形)で量や程度が大きいことを表す表現です。moneyは不可算名詞なので、これは正しい表現です。
(D)はgo toward (doing) A(お金が)A(事・物・人)の役に立つ」という表現で、ちょっと難しい表現ですから、知らなくても大丈夫です。本問では(B)のone of the複数名詞をきっちり押さえておきましょう。
[問題5]2017人文学部(心理人間学科・日本文化学科)・理工学部
以下の文の下線を付けた語(句)のうち、一つが誤りです。その誤りを(A)~(D)のうちから選びなさい。
Bob started (A)to work part time at a library (B)as a librarian’s assistant. He is now making (C)much more money than his brother does (D)per an hour.
問題5 [解答](D)per an hour→正an hour
(訳)ボブは図書館で司書の助手としてアルバイトを始めた。今では兄よりも1時間あたりずっと多くのお金を稼いでいる。
[解説]本問での正解は前置詞per(~につき, ~ごとに)が不要な語として付加している(D)です。冠詞a(n)には数量や期間を表す語の前に置かれて「~につき」という意味を表します
(C)に関しては money不可算名詞なので「がずっと多い」という意味でmuch more不可算名詞の形になっています([例題3]の解説を参照のこと)。
もしmoneyではなく可算名詞car(車)であったならmany more cars than his brothermanyになります。
[問題6]2017総合政策学部
以下の文の下線を付けた語(句)のうち、一つが誤りです。その誤りを(A)~(D)のうちから選びなさい。
Gold (A)was discovered in California in 1848, (B)which attracted gold miners from (C)another parts of the United States. However, it was not easy to travel from the East Coast to the West Coast (D)due to the long distance.
問題6 [解答](C)another→正other
(訳)1848年カリフォルニアで金が発見されたが、このことはアメリカのその他の地域の金採鉱者たちを引きつけた。しかし、東海岸から西海岸に行くのはその長距離のために容易ではなかった。
[解説]another
は形容詞/代名詞ですが、数量に関わる表現ですので、要注意です。another=anotherですから、anotherのあとには基本的に単数名詞がくるのでanother partsとなっている(C)が誤りです。
ただし、another数詞複数名詞で「さらに~, もう~」という表現も覚えておきましょう。
[例] In another 50 years, the world will be quiet different. (もう50年経てば、世界は全く違っているだろう)

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