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演習⑥『語法』

[問題1] 2017法学部国際教養学部
(      )内に入れるのに最も適当なものを、 (A)~(D)のうちから一つ選びなさい。
It will (      ) me more than $300 to buy a new pair of glasses.
(A) cost
(B) spend
(C) charge
(D) need
問題1解答(A) cost
(訳)新しい眼鏡を買うには300ドル以上の出費を要するだろう。
[解説] 選択肢には支出支払いに関する動詞が多く並んでいます。動詞に限らず、似たような意味の選択肢が多い時は、語法問題の可能性を考えながら構文を分析していきます。
空欄に入る語は目的語を2つ[memore than $300]とっているので、SVO1O2の語法をもつと推測できます。このような語法をもつのは(A)cost(C)chargeですが、charge団体/施設などが主語になるので形式主語構文では使えません。よって正解は(A)costとなります。
[語句]  It cost(s) A(人) B(金額) to do「~するのにA(人)にB(金額)がかかる」/ spend A(金額) on B「A(金額)をBに使う」/ charge A(人) B(金額)「A(人)にB(金額)を請求する」
[問題2] 2017外国語学部(英米学科)・総合政策学部
(      )内に入れるのに最も適当なものを、 (A)~(D)のうちから一つ選びなさい。
Bill wrote an email to his manager and (      ) for time off at Christmas.
(A) inquired
(B) questioned
(C) requested
(D) asked
問題2解答(D) asked
(訳)ビルは部長に電子メールを書き、クリスマスに休暇を取りたいと申し出た。
[解説] 選択肢の意味は、(A)inquired(尋ねる)、(B)questioned(~に質問する)、(C)requested(~に頼む)、(D)asked(頼む)と、質問系と依頼系の2通りに分かれています。似たような意味の動詞が複数あるときは、他動詞/自動詞語法の観点から選択肢をしぼっていきます。
まず、空欄のあとに目的語がないので他動詞である(B), (C)は除外します。
残った2つの選択肢のうち、前置詞forと結びつくのは(D)askedですからこれが正解になります。
「Aを尋ねる」という場合、inquire about Aという語法になるのですが、ここまで細かく覚えている受験生は少ないので、試験場では「forだからaskを選ぶ」という判断でも大丈夫でしょう。
[語句] time off(名)休暇
[問題3]2017外国語学部(フランス学科, アジア学科)・経済学部
(      )内に入れるのに最も適当なものを、 (A)~(D)のうちから一つ選びなさい。
Kenta is (      ) to get promoted next month. He has been working very hard.
(A) possibly
(B) likely
(C) certainly
(D) probably
問題3解答(B) likely
(訳)ケンタは来月昇進しそうだ。彼は一生懸命働いているからね。
[解説] 始めに、get promotedget受動態動作を表す場合の表現です。
選択肢には可能性を表す語が並んでいます。どれを入れても似たような意味になる気がして迷いますが、こんな時は『語法』問題の可能性を疑いましょう。
実は正解である(B)likely以外は副詞で、空欄の位置に入れることができません。A(人・物・事) is likely to do で「Aは~しそうである」という形容詞の語法です。
[語句] possibly(副)おそらく/ certainly(副)確かに / probably(副)たぶん, おそらく
[問題4] 2018人文学部(心理人間学科、日本文化学科)・理工学部
(      )内に入れるのに最も適当なものを、 (A)~(D)のうちから一つ選びなさい。
According to scientists, pollution is now a serious problem in (      ) countries.
(A) almost
(B) most of
(C) the most
(D) most
問題4解答(D) most
(訳)科学者によれば、現在、ほとんどの国で汚染が深刻な問題にいるということだ。
[解説] almost副詞で、名詞であるcountriesを直接修飾できませんから(A)almostは誤りです。形容詞allを間にはさんで、almost all countriesならばOKです。most ofの後にはtheや所有格(one’s)のつく名詞が来ますので(B)most ofも誤りです。形容詞most「ほとんどの」で修飾される名詞にはtheがつかないので、(C)the mostも誤りです。以上から、正解は「ほとんどの国々で」という意味になる(D)mostになります。
[問題5] 2018外国語学部(英米学科)・総合政策学部
(      )内に入れるのに最も適当なものを、 (A)~(D)のうちから一つ選びなさい。
African elephants will die out soon unless there are laws banning (      ) of ivory.
(A) the sale
(B) a sale
(C) sale
(D) some sale
問題5解答(A) the sale
(訳)象牙の販売を禁止する法律がなければ、アフリカ象は間もなく絶滅するだろう。
[解説] 選択肢には「(無)冠詞sale(販売)」の形が多く並んでいるので、冠詞の語法に注意しながら解いていきましょう。
本問では、「of ivory(象牙の)」という形容詞句で修飾された「特定の」販売行為を指しているので(A)the saleが正解になります。

演習⑤『態』

[問題1] 2017法学部国際教養学部
(      )内に入れるのに最も適当なものを、 (A)~(D)のうちから一つ選びなさい。
Sophie phoned the airline to make sure that her reservation (      ).
(A) was confirming
(B) was confirmed
(C) confirmed
(D) confirms
問題1解答(B)was confirmed
(訳)ソフィーは彼女の予約を確認するため、航空会社に電話した。
[解説] 選択肢には能動態[(A), (C), (D)]と受動態[(B)]が並んでいます。時制は現在[(D)]と過去[(A), (B), (C)]の2通りですから、本問は『態』『時制』のコラボパターンです。
動詞confirmは「~を確認する」という意味の他動詞ですが、空欄のあとには目的語がありません。このことから、他動詞の目的語が主語になった構文ー受動態であると推測できます。意味も「予約がなされているか確かめるため電話した」と、自然なものになるので(B)was confirmedが正解になります。
このような飛行機の予約を確認することをreconfirmationと呼んでいます。昔はこの手続きを怠ると予約が取り消されることもありましたが、最近では不要とする航空会社も多いようです。
[語句] make sure that「~であることを確かめる」
[問題2] 2018外国語学部(フランス学科、アジア学科)・経済学部
(      )内に入れるのに最も適当なものを、 (A)~(D)のうちから一つ選びなさい。
Customers (      ) a 5% discount every time they make a purchase and show their membership card.
(A) are given
(B) been given
(C) were given
(D) have given
問題2解答(A) are given
(訳)購入時にメンバーカードをお見せいただくと、5%の割引を受けられます。
[解説] 選択肢は動詞giveの過去分詞givenを軸にして、2つの[受動態/能動態]と2つの時制[現在(完了)/過去]が混じったものになっています。このような場合は、問題文中に態と時制を決定するヒントを探す方針で解いていきましょう。文後半の、…every time they make a purchase and show their membership card.より、makeshow現在形であることから空欄も現在形となります。次に、空欄の態が能動態であるとすると、顧客(Customers)が割引を与える(give a 5% discount)こととなり、立場が逆になってしまいますから、態は受動態に決まります。以上のことから現在形/受動態である選択肢(A)are givenが正解になります。
[問題3] 2018人文学部外国語学部経営学部
(      )内に入れるのに最も適当なものを、 (A)~(D)のうちから一つ選びなさい。
The manager (      ) a new salesperson so the position is now filled.
(A) is hired
(B) has hired
(C) hires
(D) was hired
問題3解答(B) has hired
(訳)経営者が新しい販売員を雇ったので、その役職は今、満たされている。
[解説] 選択肢が2つの時制[現在(完了)/過去]と2つの[受動態/能動態]の組み合わせで構成されていますので、時制と態を決定するための要素を探していきます。
他動詞hireは「(人)を雇う/~を賃借りする」という意味です。空欄内が受動態であるとしたら、a new salespersonが補語になり、この場合the manager=a new sales personとなって不合理です。そもそも、このような表現をする場合は前置詞asを補って…is hired as a new salespersonとなります。よって、空欄の態は能動態に決まります。能動態である(B)(C)のうち現在形である(C)hiresを選ぶと、経営者が販売員を雇うという反復動作を表しますので、so以下の内容と合いません。現在完了形である(B)has hiredを選べば、「ある販売員を採用したところだ」という完了の意味を表し、後半の文意とも整合します。
[問題4] 2018法学部国際教養学部
(      )内に入れるのに最も適当なものを、 (A)~(D)のうちから一つ選びなさい。
Last month, a large flock of birds (      ) seen flying south for the winter.
(A) was
(B) have been
(C) had
(D) has been
問題4解答(A) was
(訳)先月、越冬に向けて南へ渡る鳥の大群が見られた。
[解説] 選択肢には2つの時制[現在(完了)/過去]と[能動/受動]が混在しています。文頭のlast monthから時制は過去になります。(C)had(過去完了/能動態)を選んだ場合、seenの目的語がないので、受動態となる(A)was(過去/受動態)が正解になります。
[問題5] 2018外国語学部(英米学科)・総合政策学部
(      )内に入れるのに最も適当なものを、 (A)~(D)のうちから一つ選びなさい。
More than 10,000 copies of the new book (      ) on the first day, and 40,000 more in the following week.
(A) were sold
(B) is sold
(C) are sold
(D) have sold
問題5解答(A) were sold
(訳)その新刊は発売初日に1万部以上、翌週でさらに4万部が売れました。
[解説] 本問で選択肢から読み取って欲しい論点は、①時制[現在or過去]、②[受動態or能動態]、③主語の単複[単数or複数]です。
copyは「(本・新聞などの)1部」という意味です。他動詞soldの目的語となるべきmore than 10,000 copies of the new bookが主語の位置に来ているので、態は受動態と推測できます。また、主語であるcopiesが複数形なので、be動詞は複数と推測でき、in the following week(その翌週に)という時を表す副詞句から、前節の時制は過去と推測できます。以上から正解は(A)were sold[過去・受動態・複数]となります。

演習④『時制』

[問題1] 2017法学部国際教養学部
(      )内に入れるのに最も適当なものを、 (A)~(D)のうちから一つ選びなさい。
Because of your practice recently, your piano playing (      ) terrific.
(A) had become
(B) has become
(C) will have become
(D) would become
問題1解答(B) has become
(訳)最近の練習のおかげで、あなたのピアノの演奏はすごくよくなりました。
[解説] 選択肢を見ると動詞becomeの様々な時制が並んでいます。このように『時制』がテーマである場合は、必ず時制を決定するヒントがあるので、問題文を注意深く分析します
本問で時制を決定するキーワードはrecently(最近)です。recently現在完了形過去形の文で用いられるので、現在完了形である(B)has becomeが正解です。
[語句] terrific(形)すごくいい(=marvelous)
[問題2] 2017外国語学部(フランス学科, アジア学科)・経済学部
(      )内に入れるのに最も適当なものを、 (A)~(D)のうちから一つ選びなさい。
Our English teacher, Shirley, (      ) in Japan for 12 years by next September.
(A) will have lived
(B) is going to live
(C) has lived
(D) will live
問題2解答(A) will have lived
(訳)私たちの英語の先生であるシャーリーは、今度の9月で日本に住んで12年になります。
[解説] 選択肢に並んでいるのは動詞liveの様々な時制です。時制を決定するヒントを英文の中に探しながら読んでいくと、未来の1時点を表すby next September(今度の9月までに)というフレーズが目に入ります。
未来のある時点までlive(住む)という状態が継続するので、未来完了形である(A)will have livedが正解です。
[問題3] 2017外国語学部(フランス学科, アジア学科)・経済学部
(      )内に入れるのに最も適当なものを、 (A)~(D)のうちから一つ選びなさい。
When I was in high school, I (      ) to the badminton club.
(A) have belonged
(B) belonged
(C) was belonging
(D) belong
問題3解答(B)belonged
(訳)高校生の時、私はバドミントン部に所属していました。
[解説] 選択肢に並んでいるのは動詞belongの様々な時制です。本問で時制を決定するキーフレーズはwhen I was…という過去を表す副詞節です。主節の内容はこの時と同時のことを表しているので、現在完了形である(A)have belongedと、現在形である(D)belongは正解候補から除外されます。
belong状態動詞で進行形を作りませんから、正解は過去形(B)belongedになります。
[問題4] 2017外国語学部(フランス学科, アジア学科)・経済学部
(      )内に入れるのに最も適当なものを、 (A)~(D)のうちから一つ選びなさい。
We arrived at Kazuyoshi’s house just before it (      ) to rain.
(A) is starting
(B) started
(C) has started
(D) starts
問題4解答(B)started
(訳)私たちは雨が降りだす直前にカズヨシの家に着いた。
[解説] 選択肢に並んでいるのは動詞startの様々な時制です。本問で時制を決定するキーワードは時間的な前後関係を表すbefore(~する前に)です。beforeによって時間の前後関係が明らかなので、主節のarrivedと同じくbefore節内も過去形である(B)startedが正解です。
[問題5] 2018外国語学部(フランス学科、アジア学科)・経済学部
(      )内に入れるのに最も適当なものを、 (A)~(D)のうちから一つ選びなさい。
What would we have done if we (      ) our flight?
(A) had missed
(B) miss
(C) have missed
(D) would miss
問題5【解答】(A) had missed
(訳)フライトに遅れていたら、私たちはどうしたことだろう。
[解説] 選択肢には動詞miss(~に乗り遅れる)のさまざまな時制が並んでいますので、英文中に時制を決定する要素を探す方針で解きましょう。
前半のWhat would we have done(私たちはどうしていたことだろう)は仮定法過去完了の帰結節と考えられるので、ifif S had doneの形になると推測できます。よって、正解は(A)had missedになります。

第14講『比較』

英文法の参考書では1章を割いて解説される『比較』ですが、南山英語での出題頻度はあまり高くなく、例年、全学部を通じて1問の出題があるかないかといったところです。

典型的な出題パターンもなく、比較に関する文法事項から満遍なく出題されているので穴を作らないことが最大の対策となります。お手元の文法/語法問題集に載っている問題と、総合英語の例文をきっちり仕上げておけば大丈夫でしょう。

今回は過去に出題された『比較』問題をまとめて解いて、苦手意識を失くしておきましょう。


thanは比較問題の目印

「絶対」とまでは言いきれないのですが、設問文にthanが登場したら、まずは比較に関して問われている可能性を考えましょう。

[例題1]2017人文学部(キリスト教学科・人類文化学科) 外国語学部(スペイン・ラテンアメリカ学科、ドイツ学科) 経営学部
以下の空欄について(A)~(D)のうちから最も適切なものを一つ選びなさい。【文法/語法問題】
These days, it’s (    ) easier to shop online than to go to a store.
[語句] shop(自)買い物をする / online(副)オンラインで
(訳)この頃は、店へ行くよりインターネットで買い物をする方がはるかに簡単です。
(A) so
(B) such
(C) far 正解
(D) very
【解説】本問は空欄後のeasierthanから『比較』が論点になっていると考えられます。
空欄後の比較級easierを強調するには(C)far(はるかに、ずっと)が最適です。
[例題2]2016外国語学部(スペイン・ラテンアメリカ、フランス、ドイツ、アジア学科) 法学部
以下の空欄について(A)~(D)のうちから最も適切なものを一つ選びなさい。【文法/語法問題】
Joe’s train for Kyoto leaves at 10:00 am, so he should be at Nagoya Station no (      ) than 9:45 am.
(訳)京都に行くジョーの列車は午前10時に出発するので、彼は遅くとも9時45分には名古屋駅にいなくてはならない。
(A) lately
(B) latest
(C) later 正解
(D) late
【解説】空欄直後のthanと選択肢の並びから、設問で問われているのは比較に関する論点だとわかります。
no later than …で「遅くとも…までに」という意味なので、文意から(C)laterが正解です。
比較に関する表現は種類が多いので苦手な方は「thanがあったら比較級を選ぶ」と決めておくのも一つの手です。

 

②比較級を強める語句
比較に関する問題では比較級を強める語も出題されています。例題1も含めて、最近では3回出題されています。

[例題3]2014経営学部理工学部(A方式)
以下の(      )内に入れるのに最も適当なものを、(A)~(D)のうちから一つ選びなさい。【文法/語法問題】
Compared to Japan, the cost of going to driving school is (      ) less expensive in the United States.
[語句] compared to[with] A「Aと比較すると」
(訳)日本と比べて、自動車教習所に通う費用はアメリカではずっと安い。
(A) a lot of
(B) lot
(C) very
(D) far 正解
【解説】空欄に続くlesslittle比較級ですから、選択肢の中で唯一比較を強めるはたらきを持つ副詞(D)farが正解です。
much [(by) far / a lot]比較級ずっと~/はるかに~

This house is much [far] larger than mine.
(この家は私の家よりもずっと[はるかに]大きい)

[例題4]2017人文学部(心理人間学科、日本文化学科) 理工学部
以下の空欄について(A)~(D)のうちから最も適切なものを一つ選びなさい。【文法/語法問題】
This year’s judo class had (      ) participants than the teacher expected.
[語句] participant(名)参加者
(訳)今年の柔道の授業は教師が予想したよりずっと多くの参加者があった。
(A) much more
(B) so many
(C) many more 正解
(D) too many
【解説】空欄のあとにthan the teacher expectedthanがあるので、空欄には比較級が入ると推測できます。
空欄に入る語は可算名詞複数形(participants)を修飾しているので、数が多いことを表すmanyを用いた(C)many moreを選びます。
many more複数名詞than…よりずっと多くの
比較級の強調にはmuchを用いるのがふつうですが、「がずっと多い」の意では、much more ~ではなくmany more ~の形をとります。

My brother has many more T-shirts than me.
(弟は僕よりもかなり多くのTシャツを持っている)

がずっと多い」の意では「much more不可算名詞」の形になります。
I have much more money than he (does).
(私は彼よりずっとたくさんお金を持っている)


③the+比較級 ~, the+比較級 …
受験生が忘れた頃、思い出したように出題されるのがこの論点です。

the比較級 ~, the比較級 ~すればするほど、ますます…

The higher you go, the more beautiful the view becomes.
(高く上れば上るほど、ますます景色が美しくなる)

[例題5]2013人文学部(キリスト教学科・人類文化学科) 経済学部
以下の(      )内に入れるのに最も適当なものを、(A)~(D)のうちから一つ選びなさい。【文法/語法問題】
The sooner you start studying for your exam, the (      ) .
(訳)試験勉強を早く始めれば始めるほど、それだけいいよ。
(A) good
(B) better 正解
(C) well
(D) best
【解説】The sooner, the better.「早ければそれに越したことはない」という比較級を用いた慣用表現をベースにした英文で、正解は(B)betterです。
本問のように「the+比較級」に続くSVit isの場合は省略されることがあります。
[例題6]2008人文学部(キリスト教学科・人類文化学科) 経済学部
以下の(      )内に入れるのに最も適当なものを、(A)~(D)のうちから一つ選びなさい。【文法/語法問題】
(      ) went on, the more tired the players became.
(訳)試合が長引けば長引くほど、選手たちはますます疲れていった。
(A) The long game
(B) The longer game
(C) The longer the game 正解
(D) The longest the game
【解説】従属節の元の形は The game went on long. です。このlong副詞で形容詞ではないことに注意してください。よって正解は(B)ではなく(C)The longer the gameとなります。the gameS(主語)です。
the+比較級+SV, the+比較級+SV」のtheは冠詞ではなく副詞です。始めのtheは「~すればするほど」、後ろのtheは「それだけますます~」を表しています。

 

④比較級で最上級の意味を表す
この論点はここ数年出題されていません。過去2回の出題では「比較級than any other単数形の名詞」が扱われていました。

比較級than any other単数形名詞「ほかのどの~よりも…だ」
→比較級を用いて最上級に相当する意味を表しています

Alaska is larger than any other state in the United States.
(アラスカは合衆国のほかのどの州よりも大きい)

[例題7]2010人文学部(心理人間学科、日本文化学科)
以下の(      )内に入れるのに最も適当なものを、(A)~(D)のうちから一つ選びなさい。【文法/語法問題】
Professor Jones is stricter than (      ) teacher in our department.
[語句] department(名)部門、学部、(大学・学部の)学科
(訳)ジョーンズ教授は私たちの学科で他のいかなる先生よりも厳しい。
(A) any other 正解
(B) other
(C) each other
(D) one another
【解説】「比較級+than any other単数名詞」で「他のどの~よりも…」という最上級の意味を表します。よって正解は(A)any otherです。
(C)each otherと(D)one anotherはともに「お互い(に)」と訳し、副詞句ではなく代名詞です。
[例題8]2008外国語学部(英米学科)・総合政策学部(A方式)
以下の(      )内に入れるのに最も適当なものを、(A)~(D)のうちから一つ選びなさい。【文法/語法問題】
Mary likes English so much that she spend more time on it than (      ) other subject.
[語句] spend A on B「AをBに費やす」
(訳)メアリーは英語が好きなので、他のどの教科よりも英語に費やす時間が多い。
(A) no
(B) all
(C) any 正解
(D) many
【解説】例題7と同様に「比較級+than any other単数名詞」の表現の一部と考えて(C)anyを選びます。

第15講『助動詞』

助動詞も文法/語法問題ゼミで扱うかどうか迷った頻出分野です。というのも、選択肢がすべて助動詞であったとしても、正解を導くために必要な知識が助動詞のみならず、完了形仮定法時制倒置など多岐にわたっているからです。

助動詞パターンで出題された論点 2008~2018
仮定法過去(完了)の帰結節…7回
shouldを用いる仮定法…4回
助動詞+have+過去分詞…4回
時制の一致…2回
仮定法過去(完了)の条件節習慣を表すwould過去から見た未来would依頼を表すwillwouldを含む慣用表現mayを含む慣用表現倒置強調のdo譲歩のmay/might義務のshould…各1回

今回のゼミでは、助動詞に関する出題率トップ3の論点を扱います。

①仮定法過去(完了)の帰結節
もし~なら…だろうに」という仮定法の帰結節(主節)で使われる助動詞would/could/mightは、仮定法という重要論点との相性が良いせいか、最も多く出題されています。

[例題1]2016人文学部(心理人間学科・日本文化学科)
以下の(      )内に入れるのに最も適当なものを、(A)~(D)のうちから一つ選びなさい。
If Karen hadn’t been so busy on Saturday, she (      ) have joined us for the party.
(訳)カレンが土曜日にあんなに忙しくなかったら、私たちとパーティーに出られたはずなのに。
(A) can
(B) would 正解
(C) must
(D) will
【解説】選択肢はすべて助動詞です。下線部から、空欄には仮定法過去完了の帰結節に相応しい助動詞を選べば良いとわかります。
もし~なら…だろうに」という仮定法の帰結節(主節)では「~だろうに」の部分に助動詞の過去形が使われますので、正解は唯一の過去形助動詞である(B)wouldです。
[例題2]2015外国語学部(スペイン・ラテンアメリカ、フランス、ドイツ、アジア学科) 法学部
以下の(      )内に入れるのに最も適当なものを、(A)~(D)のうちから一つ選びなさい。

I (      ) made arrangements to pick you up at the airport if you had emailed me before your trip.
(訳)出発する前にメールをくれていたら、空港へ迎えに行くよう手はずを整えていただろうに。
(A) will have
(B) have had
(C) would have 正解
(D) must have
【解説】選択肢はすべて「助動詞have/had」の形をしています。if節の内容が「過去の事実に反する仮定」であるので、主節では「助動詞の過去形have過去分詞」の形になります。よって正解は唯一の過去形助動詞を含む(C)would haveです。
[例題3]2015外国語学部(英米学科)・総合政策学部(A方式)
以下の(      )内に入れるのに最も適当なものを、(A)~(D)のうちから一つ選びなさい。
Professor Sands is angry with you for being late again. If I were you, I (      ) to class on time.
(訳)サンズ教授は君がまた遅刻したので怒っているよ。僕が君なら、時間通りに授業に行くだろうに。
(A) did come
(B) could come
(C) had come
(D) would come 正解
【解説】選択肢はすべて「過去形助動詞come」の形です。
空欄前のifIf I were you「もし、僕が君だったなら」は仮定法過去の形ですから、帰結節(主節)では「過去形助動詞[would/could/might]+動詞の原形」になるはずで、これを満たすものは(B)could come(D)would comeの2つにしぼられます。
仮定法の「~だろうに」の部分で使われる助動詞にはwould/could/mightの3種類がありますが、「~するのだが」という意味合いを出すにはwouldが適切ですので、正解は(D)would comeとなります。
ちなみにcouldを選ぶと「~できるのだが」、mightを選ぶと「~かもしれないのだが」という意味になります。


②shouldを用いた仮定法

if節で使われるshouldは「実現の可能性が低い」という話し手の判断を表します。このshouldが出題される場合は、ifが省略される場合がほとんどです。

[例題4]2016人文学部(キリスト教学科・人類文化学科) 経済学部
以下の(      )内に入れるのに最も適当なものを、(A)~(D)のうちから一つ選びなさい。
(      ) there be any problems with your reservation, please call our hotel manager.
(訳)万一、ご予約に関して問題がございましたら、当ホテル支配人までお電話ください。
(A) May
(B) Could
(C) Can
(D) Should 正解
【解説】後半が please call our hotel manager 命令文になっているので、これを帰結節と考え、前半が条件節になっていると考えます。
空欄に(D)Shouldを入れれば未来を表す仮定法の倒置形となり、意味も通ります。
(B)Couldも仮定法の帰結節で使われますが、この場合はifの省略はできないので不可です。
[例題5]2016外国語学部(英米学科)・総合政策学部(A方式)
以下の(      )内に入れるのに最も適当なものを、(A)~(D)のうちから一つ選びなさい。
(      ) you have any questions about your credit card bill, don’t hesitate to contact one of our representatives.
[語句] bill(名)請求書、勘定書 / hesitate to do「~するのをためらう」/ representative(名)担当者、代表者
(訳)クレジットカードの請求書について万が一ご質問がありましたら、遠慮せず担当者にご連絡ください。
(A) Should 正解
(B) Could
(C) Would
(D) Ought
【解説】選択肢はすべて助動詞(D)Ought以外は空欄に入れることが可能です。
文頭に助動詞が入るにも関わらずクエスチョンマークが無いこと、及び後半の don’t hesitate to contact …命令文になっていることから前半が条件節になっていると推測できます。よって(A)Shouldを選べばifを省略した仮定法となり、文脈的にも最適です。


③助動詞+have+過去分詞

この形は過去のことに関する現時点での推量や、過去の行為に対する非難や後悔を表します。

may[might] have過去分詞~したかもしれない

You may have heard this joke before.
(この冗談は前に聞いたことがあるかもしれませんね)
The keys might have fallen out of your pocket.
(鍵はあなたのポケットから落ちたのかもしれないですね)

could have過去分詞~したかもしれない

He could have left his umbrella in the shop.
(彼はその店に傘を忘れたのかもしれない)

must have過去分詞~したに違いない

He must have told me a lie.
(彼は私に嘘を言ったに違いない)

should[ought to] have過去分詞(きっと)~したはずだ/~すべきだったのに(実際はしなかった)

The game should[ought to] have started at noon.
(正午にはその試合は始まっていたはずだ)

cannot[can’t] have過去分詞~したはずがない/~だったはずがない
→「couldn’t have過去分詞」も同じ意味を表します

He cannot have accepted your plan.
(彼があなたの計画を受け入れたはずがない)
She couldn’t have noticed the difference.
(彼女がその違いに気がついたはずがない)

 should[ought to] have過去分詞~すべきだったのに(実際はしなかった)

You should have got up at seven.
(あなたは7時に起きるべきだったのに)
The clerk ought to have given you a receipt.
(その店員はあなたにレシートを渡すべきだったのに)

need not[needn’t] have過去分詞~する必要はなかったのに(実際はしてしまった)

You need not[needn’t] have bought so much meat.
(そんなにたくさんの肉を買う必要はなかったのに)

それでは実際の設問を見ていきましょう。

[例題6]2016経営学部理工学部(A方式)
以下の(      )内に入れるのに最も適当なものを、(A)~(D)のうちから一つ選びなさい。
Sara looks happy. She (      ) a really good time with Tom earlier this evening.
(訳)サラは幸せそうだ。今日の夕方早くに、トムと楽しい時を過ごしたに違いない。
(A) might have
(B) must have had 正解
(C) will have
(D) should be having
【解説】選択肢には「助動詞have」が目立ちます。
目の前にいるサラに関して過去(earlier this evening)の強い推量を働かせていますので「~したに違いない」という意味になる(B)must have hadを選びます。

(A)might have hadならば過去の弱い推量になりますが、might have現在の弱い推量になるので不可です。
 [例題7]2011経営学部理工学部(A方式)
以下の(      )内に入れるのに最も適当なものを、(A)~(D)のうちから一つ選びなさい。
I (      ) this movie before, but I’m not sure.
(訳)私は以前にこの映画を観たかもしれませんが、確信は持てません。
(A) must watch
(B) might watch
(C) should watch
(D) may have watched 正解
【解説】before以前にが使われていることに着目します。
過去の経験に関して現在時の弱い推量を表す形「may have過去分詞(~したかもしれない)」となる(D)may have watched(観たかもしれない)が最適です。
 [例題8]2010人文学部(キリスト教学科・人類文化学科) 経済学部
以下の(      )内に入れるのに最も適当なものを、(A)~(D)のうちから一つ選びなさい。
Sorry, I can’t serve you yet. You (      ) waited in line like everybody else.
(訳)すみませんが、まだあなたのお相手をできません。皆さんと同じように1列に並んで待っていればよろしかったのに。
(A) should be
(B) had better
(C) have to be
(D) ought to have 正解
【解説】空欄に続くwaitedは自動詞用法が基本で、通例受け身にはしないため(A), (C)は不適です。(B)had better助動詞で後には原形をとるため空欄には入りません。文意からも残る(D)ought to haveが最適です。