教科書こそが最高の音読教材

1. 音読学習に適した教材とは?
  
各社公式サイトより引用
英語学習における音読の重要性は改めて説明するまでもありませんが、教材選びは慎重に行いたいものです。最近ではネイティブによる音読CD付きの参考書も多く出版され、書店ではどれを選んでよいものか悩んでしまいます。
先輩が勧めるもの、サイトのレビューで評価の高いもの、いったいどれが音読学習に適した教材でしょうか?
今回、私が勧める教材はズバリ、高校の教科書コミュケーション英語Ⅲです。

2.教科書の音読を勧める4つの理由
理由①「分からないところはすぐに質問できる」
音読学習の教材選びで重要なことは、自分が英文の構造や内容を理解しているものを選ぶことです。この点において教科書はうってつけの教材です。文法や構文は先生が解説してくれますし、授業を聞いていれば訳も自然と頭に入ってきます。どうしても理解できない部分は先生や英語の得意な友人に質問すればよいでしょう。

理由②「信頼性が高く、高校英語の課程で習得すべき文法や構文を網羅している」
教科書を1冊作るのには膨大な時間と手間がかかっています。教科書の著作者欄を見れば、多くの大学教授や高校の先生方の労によって1冊の教科書が作られていることがわかります。英語教育のプロ達やネイティブによって何重にもチェックされた英文の信頼性は非常に高いと言えるでしょう。これは、予備校の人気講師が一人で執筆した参考書の比ではありません。
また、3年次で使用するコミュニケーションⅢの教科書は、国公立大・私立大の入試問題を研究して作られています。そのため、高校英語の課程で習得する文法や構文を網羅するべく工夫がなされた編集が行われているのです

理由③「定期試験対策になる」
定期試験は教科書が主な試験範囲ですから、当然といえば当然ですね。

理由④「音読CDが安く手に入る」
 
教科書を販売している出版社は教科書の内容を吹き込んだCDを1000円前後で販売しています。一般書店では入手できませんが, 教科書特約供給所と呼ばれる書店で注文することができます。学校で教科書を販売する機会に尋ねてみましょう。

3.デメリットはあるの?
あります。ただし、そのデメリットを理解し、補う方法を知っていれば問題ありません。
デメリット① 基礎ができていないと本文理解が難しい」
英語の苦手な受験生にとって、学校の授業レベルについていくことはなかなか難しいものです。実際、高校時代の私がそうでした。そのような場合は自分のレベルに合った英文を選びましょう。音読の目的は英語特有のリズムや文章構造を体で覚えることが第1です。コミュニケーション英語Ⅰ・Ⅱや高校受験レベルの長文問題集から始めても構いません。逆に、コミュケーション英語Ⅰでは中学英語も網羅しているので、英語の基礎を固めるにはうってつけです。

デメリット②「語彙レベルが南山受験レベルに足りない」
高校3年間の学習で到達する語彙レベルは約3000語と言われており、MARCHと同等の難易度である南山大学で必要とされる4000語レベルには足りません。しかし、音読の目的は語彙力を増やすことではなく、あくまでも英語を英語の語順で理解するために、英語のリズムや構造を体で覚えることです。語彙数の不足に関しては、単語帳を使えばカバーできるので問題はないでしょう。

4.まとめ
音読学習に使用する教材は, 必ずしも志望校のレベルである必要はありません。何度も繰り返しますが、音読の目的は英語を英語の語順で理解するために、英語のリズムや構造を体で覚えることです。英語に限らず、受験勉強で大切なことは、いろいろな教材に手を広げず、手近にある教材を何度も繰り返すことです。
「どうしても○○大学に合格したい」「受験に失敗したくない」という不安から情報を集め過ぎて疲れてしまう受験生が毎年たくさんいるのです。不確かな情報をネットで集める時間を使って、今日授業で習った英文を10回音読するほうが合格に近づくということを肝に銘じて音読に励んでください。


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