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(3)不定詞vs動名詞

頻出論点(3)不定詞(to do)vs動名詞(doing)
他動詞の中にはto不定詞だけを目的語にとるもの動名詞だけを目的語にとるものがあります。

例えば、decide, hopeなどは不定詞だけを目的語にとり、enjoy, considerなどは動名詞だけを目的語にとり、forget, rememberなどは目的語に不定詞をとるときと、動名詞をとるときで意味が異なります。

また、慣用表現の中にはlook forward to doing(~するのを楽しみに待つ)be used  to doing(~することに慣れている)のように、前置詞toのあとに動名詞(または名詞)がくるものがあり、to do/doing混同しやすいものがあります。

to dodoingの使い分けをテーマにした設問は、文法/語法問題に限らず、空欄補充問題や誤り指摘問題でも繰り返し出題されています。

この不定詞vs動名詞パターン、2018/19年での出題はありませんでしたが、2014~17年の4年間に7出題されている頻出論点ですので「動詞+to不定詞」「動詞+doing」に下線が引かれていたら優先的にチェックする習慣をつけましょう。

不定詞vs動名詞の典型パターン
1.動詞+to do/doing

[例題1] 2015総合政策学部
以下の文の下線を付けた語(句)のうち、一つが誤りです。その誤りを(A)~(D)のうちから選びなさい。
Make sure that you (A)fill out the application form and submit it (B)by Monday morning.  If you (C)fail doing so, you (D)will not be able to get a parking permit.
(訳)月曜日の朝までに確実に申込み用紙に記入して提出してください。そうしないと、駐車許可証がもらえません。

本問では下線部(C)が動詞doingの形です。

If you (C)fail doing so, you will not be able to get a parking permit.
(そうすることを忘れた場合、駐車許可証がもらえません)

failには自動詞/他動詞の用法がありますが、他動詞の用法では不定詞だけを目的語にとる動詞です。この知識が本問では正解を導くカギになります。

fail to do「~できない/~し損なう」
[例] He failed to keep his promise.
     (彼は約束を守らなかった)

よって下線部(C)は誤りで
fail doingfail to do
とします。

[訂正後]
If you fail to do so, you will not be able to get a parking permit.
(そうしないと、駐車許可証がもらえません)

2.「to+動名詞を用いた慣用表現

[例題2] 2015法学部
以下の文の下線を付けた語(句)のうち、一つが誤りです。その誤りを(A)~(D)のうちから選びなさい。
At Bob’s company, the employees (A)are used to work long hours, sometimes (B)even past midnight. (C)At the same time, they are rewarded (D)for their hard work by receiving extra pay, so no one complains.
(訳)ボブの会社では、従業員は長時間労働に馴れているが、それは時には夜中を過ぎることもある。同時に、彼らは手当を受け取ることできつい仕事に対する報酬を受けているので不満を言うものはいない。

本問では下線部(A)の中に動詞+to不定詞の形がありますが、よく見るとbe used to doという表現になっています。

ここでusedに関連する表現を整理しておきましょう。

be used to doing[名詞]「~に慣れている」
used形容詞
used to do「以前はよく~したものだ」
used toが一つの助動詞
be used to do「~するのに使われる」
受動態+to不定詞の副詞用法

以上の知識を元に下線部(A)を含む文を和訳してみます。

At Bob’s company, the employees (A)are used to work long hours …
(ボブの会社では、従業員は長時間働くために使用されている)

これでは意味が通じないので
to workworking
とすると、

[訂正後]
At Bob’s company, the employees are used to working long hours …

(ボブの会社では、従業員は長時間働くことに馴れている)

となり、後ろの文脈と意味が通じます。

このようにto+動名詞を含む慣用表現も狙われるので、文法/語法問題集に出てくるものはきっちり覚えておきましょう。


3.目的語が不定詞と動名詞で意味が異なる他動詞

他動詞には目的語が不定詞と動名詞をとるときで、意味が異なるものがあります。代表的なものには、forget/remember/regret/tryなどがあります。
このような場合は文脈からの判断が必要になります。

[例題3] 2015法学部
以下の文の下線を付けた語(句)のうち、一つが誤りです。その誤りを(A)~(D)のうちから選びなさい。
A: Did I happen (A)to lend the new Mr. Children CD to you? I can’t find it.
B: I’m (B)not sure, but I don’t remember (C)to listen to their new album. Maybe you lent it to (D)somebody else.
A「Mr. Childrenの新しいCDを君に貸したかな?見当たらないんだ」
B「わからないけど、彼らの新しいアルバムを聴くことを覚えておきません。たぶん、他の誰かに貸したんじゃないかな?」

本問では(A), (C)2箇所のto不定詞に下線が施されています。4箇所のうちの2つがto不定詞ですので不定詞vs動名詞パターンの匂いが濃厚ですね

それでは下線部(A)から検討していきましょう。
直前のhappenは自動詞でhappen to doで「たまたま~する」という意味です。

Did I happen (A)to lend the new Mr. Children CD to you?
(Mr. Childrenの新しいCDを君に貸したかな?)

happen doingという形はできないので、下線部(A)は正しい表現です。次に、下線部(C)を含む文を見てみましょう。

… I don’t remember (C)to listen to their new album.
(彼らの新しいアルバムを聴くことを覚えておきません)
又は(彼らの新しいアルバムを忘れずに聴きません)

日本語訳が不自然なことに気が付いたでしょうか?

下線部(C)直前の他動詞rememberは目的語にto不定詞をとる場合と、動名詞をとる場合で意味が異なる頻出の重要単語です。

remember to do「忘れずに~する/~することを覚えておく」
remember doing「~したことを覚えている」

rememberが設問に絡んでいることに気づいた時点で、この論点が怪しいと感じるようになりたいものです。

前後の文脈からB君は「聴いた覚えがない」とするのが自然なので下線部(C)はto listenlisteningとします。

[訂正後]
… I don’t remember listening to their new album.
(彼らの新しいアルバムを聴いた覚えがないなあ)

rememberは不定詞/動名詞のどちらも目的語にとることができる他動詞ですが、意味と用法が異なるので文脈から判断することが必要になります。

類題

[問題1] 2014法学部
以下の文の下線を付けた語(句)のうち、一つが誤りです。その誤りを(A)~(D)のうちから選びなさい。
I (A)couldn’t have passed the driving test without your help. Let me (B)take you out for dinner tonight. Would you like (C)trying the Indian restaurant which (D)recently opened

本問では頻出の論点が2つ登場しています。1つは下線部(A)の完了形で、もう1つが下線部(C)の動詞+動名詞です。

下線部(A)に関しては、without(~がなければ)を用いた仮定法過去完了の文で正しい表現です。

I (A)couldn’t have passed the driving test without your help.
(あなたの助けがなければ、運転免許試験に合格できなかったでしょう)

次に下線部(C)を含む文を検討しましょう。

Would you like (C)trying the Indian restaurant which recently opened?
(最近開店したインド料理の店はいかがですか)

trying直前の動詞liketo不定詞と動名詞のどちらをとっても意味がほとんど変わらない動詞ですが、ここでは視野を広げてみましょう。するとWould you like…?という会話表現が目に入ります。

Would you like to do?「~しませんか」
[例] Would you like to go to the movies?(映画に行きませんか)

この表現ではlike to doという形でしか使われませんので、下線部(C)は誤りで、
tryingto try
とします。

[訂正後]
Would you like to try the Indian restaurant which recently opened?
(最近開店したインド料理の店はいかがですか)

Would you like to do?と同じ提案/勧誘の表現で気をつけたいのが次の表現です。こちらはto doingという形であるので、前者と区別して覚えておいてください。

What do you say to doing [名詞]?「~しませんか」
[例] What do you say to going for a drive?(ドライブはいかがですか)

 

[問題2] 2017経済学部
以下の文の下線を付けた語(句)のうち、一つが誤りです。その誤りを(A)~(D)のうちから選びなさい。

I don’t remember (A)when we have to (B)hand in the assignment to our English teacher. I forgot (C)writing down the due date, so I will (D)go and ask her.

本問は2015年に法学部で出題された問題(例題3)と同じ論点の問題です。
設問を見て、最も気になるのがforgotに続く(C)writingです。 forget to do/doingの区別は誤り指摘問題に限らず、文法/語法問題でも重要なので違いを整理しておきましょう。

forget to do「~し忘れる」
forget doing「~したことを忘れる」

それでは問題文をもう一度見てみましょう。

I don’t remember (A)when we have to (B)hand in the assignment to our English teacher. I forgot (C)writing down the due date, so I will (D)go and ask her.
(訳)私は英語の先生に宿題をいつ提出するべきか覚えていません。提出期日を書き留めたことを忘れてしまったので、先生のところに尋ねに行くつもりです。

forget to do/doingの意味の違いに注意しながら I forgot writing down を和訳すると「書き留めたこと(自体)を忘れた」という意味になります。
提出期日を忘れた(=forgot the due date)」のではないことに注意してください。

so I will go and ask her (先生のところに(提出期日を)尋ねに行くつもりです) と言っているので、書き留めるのを忘れたと考えるのが自然です。よって下線部(C)を改めて、
writingto write
とします。

[訂正後]
I don’t remember when we have to hand in the assignment to our English teacher. I forgot to write down the due date, so I will go and ask her.
(訳)私は英語の先生に宿題をいつ提出するべきか覚えていません。提出期日を書き留めるのを忘れてしまったので、先生のところに尋ねに行くつもりです。

[問題3] 2017人文学部(心理人間学科・日本文化学科)・理工学部
以下の文の下線を付けた語(句)のうち、一つが誤りです。その誤りを(A)~(D)のうちから選びなさい。
A group of elementary school students (A)were invited to sit in special seats at the high school baseball tournament (B)last spring. The children enjoyed (C)to watch the games (D)played by the high school students.
問題3 [解説](C)to watch→正watching
(訳)昨年の春、高校野球の特別席に座るよう小学生グループが招待された。子どもたちは高校生によって行われる試合を見て楽しんだ。

下線部(C)直前のenjoy動名詞だけを目的語にとる動詞の代表ですので不定詞to watchを目的語にとることはできません。
なお、下線部(A)も受動態で要注意の分野ですが、時制(were=過去形)、(集合名詞groupは複数扱い可)、語法(invite A to do)すべて正しい用法です。

(4)数量表現

頻出論点(4)数量表現
数・量を表す表現が誤っているパターンも頻出です。
2008~18年の間に13問出題されており、例年どこかの日程で出題されている計算になりますが、2019年には出題がありませんでした。。

「数量表現」とは数や量を表す形容詞を指すと考えてください。many / much / few / littleなどに代表されますが、それらを含む表現(例えばquite a fewnot a few)やそれらの代用表現(例えば、many=a number ofなど)も含みます。

それでは具体的な問題を見てみましょう。

[例題1]2014経営学部理工学部(A方式)
以下の文の下線を付けた語(句)のうち、一つが誤りです。その誤りを(A)~(D)のうちから選びなさい。
We spent (A)much hours (B)doing the math homework. It then (C)turned out that the teacher had given us the (D)wrong problems to answer.

本問では下線部(A)much数量表現に当たります。

We spent (A)much hours (B)doing the math homework.
(私たちはその数学の宿題に多くの時間をかけた)

まずは下線部(B)doingを片づけておきましょう。

前回の「不定詞vs動名詞」では動詞+to do/doingの形でしたが、ここではSVO+doingの構文になっています。
よって、ここでは動詞spendに関して、以下の語法を問われていると考えます。

spend A (in) doing「A(時間)を~するのに費やす」
[例] He spent two hours repairing the car.(彼は2時間かけて車を修理した)

下線部(B)は正しい表現ですね。
この表現はどの問題集にも載っている頻出の語法ですから、手持ちの文法/語法問題集で確認しておいてください。
それでは、本題の下線部(A)を検討しましょう。

We spent (A)much hours doing the math homework.
(私たちはその数学の宿題に多くの時間をかけた)

muchが多いことを表し、数えられない名詞の前に置くので、可算名詞であるhoursの前には置けません。

よって下線部(A)は誤りで、正しくは
muchmany(=a lot of)
とします。

[訂正後]
We spent many hours doing the math homework.
(私たちはその数学の宿題に多くの時間をかけた)

もう1問練習してみましょう。

[例題2]2013経営学部理工学部(A方式)
以下の文の下線を付けた語(句)のうち、一つが誤りです。その誤りを(A)~(D)のうちから選びなさい。
(A)On your way home, could you (B)stop by the store and pick up (C)few things for dinner? We’ve (D)run out of milk and eggs.

本問では下線部(C)が数量表現になっています。

(A)On your way home, could you (B)stop by the store and pick up (C)few things for dinner?
(家に帰る途中、お店に寄って夕飯の買い物をほとんどしないことはできる?)

直訳するとこんな感じです。ちょっと違和感がありますね。

形容詞few複数名詞の前に置かれ、数が少ないことを表します。
不定冠詞aがついて、a fewとなると「少しはある/少数の」という肯定的な表現になりますが、単独でfewを用いると「ほとんどない」という否定的な表現になります。

a few「少しはある/少数の」
[例] I have a few days to finish this report.(このレポートを仕上げるのに、あと数日ある)
few「ほとんどない」
[例] He had few friends and little [×few] money.(彼は友達もお金もほとんどなかった)

以上から下線部(C)は誤りで、正しくは、
fewa few
とします。

[訂正後]
On your way home, could you stop by the store and pick up a few things for dinner?
(家に帰る途中、お店に寄ってちょっと夕飯の買い物をできない?)

 

類題

[問題1]2012人文学部(心理人間学科・日本文化学科)
以下の文の下線を付けた語(句)のうち、一つが誤りです。その誤りを(A)~(D)のうちから選びなさい。
According to (A)recent research, the Moon (B)seems to have (C)many more water under the surface than we (D)had expected.

誤り指摘問題では、まず頻出論点をチェックしましょう。本問での頻出論点は下線部(C)の数量表現と下線部(D)の完了形です。

…the Moon seems to have (C)many more water under the surface than we (D)had expected.
(月はその表層下に、我々が予期していたよりも多くの水を蓄えているように思われる)

数量表現manyが登場したら、修飾する名詞の可算or不可算をチェックします。本問では、manywaterを修飾しています。
water物質名詞不可算なので、manyではなくmuchで修飾しますから、下線部(C)は誤りです。

[訂正後]
…the Moon seems to have much more water under the surface than we had expected.
(月はその表層下に、我々が予期していたよりも多くの水を蓄えているように思われる)

実は、本問でのmany/muchは後に続く比較級moreを強調する副詞のような働きをしています。

many more複数名詞than「…よりずっと多くの~」
このmanymoreを修飾していますが、「ずっと、はるかに」という意味で副詞的に使われています。
[例] There were many more cars than usual on the road. (その通りにはいつもよりずっとたくさんの車が走っていた)
much more不可算名詞than「…よりずっと多くの~」
[例] We waste much more energy than we expect. (私たちは考えているよりもずっと多くのエネルギーを無駄にしている)

 

[問題2]2012総合政策学部
以下の文の下線を付けた語(句)のうち、一つが誤りです。その誤りを(A)~(D)のうちから選びなさい。
You may (A)find this hard to believe, but I’ve (B)just won a huge (C)number of money (D)in the lottery.

本問の下線部にも数量表現が含まれています。さて、どの部分でしょうか?

答えは(C)numberです。

… I’ve just won a huge (C)number of money in the lottery.
(私は宝くじで大金を獲得しました)

a number of A(複数名詞)」で「たくさんのA」という意味になります。
Aには可算名詞の複数形が入りますが、本問でのmoney不可算名詞なので(C)は誤りです。

本問のように不可算名詞の量や程度が多いことを表す場合は、

a good [great] deal of A「多くのA」
a large amount of A「多くのA」

のようにdealamountを使います。

[訂正後]
… I’ve just won a huge amount [deal] of money in the lottery.
(私は宝くじで大金を獲得しました)

[問題3]2011人文学部(心理人間学科・日本文化学科)
以下の文の下線を付けた語(句)のうち、一つが誤りです。その誤りを(A)~(D)のうちから選びなさい。
A : How (A)much times have you left your car keys (B)at home?
B : Well, this is the third (C)time in as (D)many weeks!

本問では数量表現に関する下線部が(A)、(C)、(D)の3箇所に引かれています。

数量表現のmany/muchが登場したら、まずは修飾する名詞の可算or不可算をチェックします。
まずは下線部(A)を検討してみましょう。

How (A)much times have you left your car keys at home?
(どの程度、家に車の鍵を忘れたことがありますか)

頻度を表すtime可算名詞なのでmuchではなくmanyで修飾しますから、下線部(A)は誤りです。

[訂正後]
How many times have you left your car keys at home?
(何回ぐらい、家に車の鍵を忘れたことがありますか)

下線部(C)、(D)は正しい表現ですが、(D)を検討しておきましょう。

Well, this is the third time in as (D)many weeks!
(ええっと、3週間の間で、これが3回目です)

manyが修飾するweek可算名詞なので、これは正しい表現です。
as manyは先行する数に呼応して「同数の」という意味を表す表現です。長文読解でもよく登場するので覚えておいてください。

as many「同数の」
[例] I found ten mistakes in as many lines. (10行の中で10箇所の間違いを見つけた)
as manyは先行する数詞tenに呼応して同数の「10」を表しています。

 

[問題4]2017人文学部(心理人間学科・日本文化学科)工学部
以下の文の下線を付けた語(句)のうち、一つが誤りです。その誤りを(A)~(D)のうちから選びなさい。
One (A)of the (B)graduate from this university gave a large (C)amount of money to go (D)toward building a new library.
問題4 [解答](B)graduategraduates
(訳)この大学の卒業生の1人が新図書館の建設に役立てるよう、多額の寄付をした。
[解説] 本問では(B)(C)と、数量に関する表現2か所に下線が引かれています。

(B)はone of the複数名詞~の1つ[1人]」という語法でgraduate単数なので誤りです。
(C)はa large amount of不可算名詞(単数形)で量や程度が大きいことを表す表現です。moneyは不可算名詞なので、これは正しい表現です。
(D)はgo toward (doing) A(お金が)A(事・物・人)の役に立つ」という表現で、ちょっと難しい表現ですから、知らなくても大丈夫です。本問では(B)のone of the複数名詞をきっちり押さえておきましょう。
[問題5]2017人文学部(心理人間学科・日本文化学科)・理工学部
以下の文の下線を付けた語(句)のうち、一つが誤りです。その誤りを(A)~(D)のうちから選びなさい。
Bob started (A)to work part time at a library (B)as a librarian’s assistant. He is now making (C)much more money than his brother does (D)per an hour.
問題5 [解答](D)per an hour→正an hour
(訳)ボブは図書館で司書の助手としてアルバイトを始めた。今では兄よりも1時間あたりずっと多くのお金を稼いでいる。
[解説]本問での正解は前置詞per(~につき, ~ごとに)が不要な語として付加している(D)です。冠詞a(n)には数量や期間を表す語の前に置かれて「~につき」という意味を表します
(C)に関しては money不可算名詞なので「がずっと多い」という意味でmuch more不可算名詞の形になっています([例題3]の解説を参照のこと)。
もしmoneyではなく可算名詞car(車)であったならmany more cars than his brothermanyになります。
[問題6]2017総合政策学部
以下の文の下線を付けた語(句)のうち、一つが誤りです。その誤りを(A)~(D)のうちから選びなさい。
Gold (A)was discovered in California in 1848, (B)which attracted gold miners from (C)another parts of the United States. However, it was not easy to travel from the East Coast to the West Coast (D)due to the long distance.
問題6 [解答](C)another→正other
(訳)1848年カリフォルニアで金が発見されたが、このことはアメリカのその他の地域の金採鉱者たちを引きつけた。しかし、東海岸から西海岸に行くのはその長距離のために容易ではなかった。
[解説]another
は形容詞/代名詞ですが、数量に関わる表現ですので、要注意です。another=anotherですから、anotherのあとには基本的に単数名詞がくるのでanother partsとなっている(C)が誤りです。
ただし、another数詞複数名詞で「さらに~, もう~」という表現も覚えておきましょう。
[例] In another 50 years, the world will be quiet different. (もう50年経てば、世界は全く違っているだろう)