『構文』基本パターン
[例題1]2015年外国語学部(英米学科) 総合政策学部(A方式) ( )内に入れるのに最も適当なものを、(A)~(D)のうちから一つ選びなさい。 There is no connection ( ) the topic we studied last week and the topic that we’ll study this week. (A) among (B) on (C) between (D) within |
選択肢はすべて前置詞です。すべてが前置詞の場合は第12講で扱う『前置詞』パターンと言えなくもないのですが、今回は(A)amongと(C)between「~の中に」の類似性に注目していただきたいと思います。
『語法』パターンで学んだように、同品詞で類似の意味をもつものが複数あるときは、まず構文の中にキーワードを探すことを試みてみましょう。
[選択肢に関係するキーワードを探してみる]
There is no connection ( ) the topic we studied last week and the topic that we’ll study this week.
(訳)私たちが先週研究したテーマと今週研究するテーマの間には、つながりはない。
the topicが「we studied last week」という関係詞節で修飾されているために距離が離れてしまっていますが、太字のandに着目できたかが解法のポイントになります。ここから選択肢の中でandと結びつきの強い(C)betweenを選び、これが正解となります。
betweenは「2つのものの間で」という場合に使われ、amongは「3つ以上のものの間で」という場合に使われます。
この問題のように、構文を分析して呼応関係にある選択肢を選ばせるパターンを『構文』パターンと呼んでいくことにします。
もう1問解いてみましょう。今度はどんな呼応関係があるでしょうか?
[例題2]2013年人文学部(キリスト教学科・人類文化学科) 経済学部 ( )内に入れるのに最も適当なものを、(A)~(D)のうちから一つ選びなさい。 I don’t know ( ) there will be vocabulary questions on the test or not. (A) whether (B) why (C) how (D) when |
選択肢には名詞節を導く機能をもつ副詞や接続詞が並んでいます。
(A)~(D)まで1つずつ空欄に当てはめていっても解けますが、その前に構文をチェックしてみましょう。
[文の構造をチェックする]
I don’t know ( ) there will be vocabulary questions on the test or not.
すると、問題文の末尾にor not「~か否か」という語句が見つかります。選択肢(A)にはor notと呼応関係のある(A)whetherがあります。本問はこの「whether…or not」の呼応関係に気づけるかがポイントです。
whetherを空欄に当てはめてみると、文法的な誤りもなく意味も通るので、これが正解になります。
[文意が通るか確認してみる]
I don’t know whether there will be vocabulary questions on the test or not.
(訳)テストに語彙の問題があるかどうかは分からない。
例題1のbetween A and Bや例題2のwhether A or notのように、セットで構文を作るものには次のようなものが頻出です。
『構文』パターンで頻出の構文 either A or B「AまたはBのどちらかが…である」 neither A nor B「AもBもどちらも…でない」 not only A but also B「AだけでなくBも」 B as well as A「Aと同様にBも」 not A but B「AではなくBが…である」 |
実際の出題では呼応関係を分かりにくくするために、AやBを関係詞節で修飾したり(例題1)、名詞節にしたり(例題2)するので、問題文の構造を正確に把握することが重要です。
まとめ
残念ながら『構文』パターンは選択肢からパターンを判定することが困難です。問題文の構文を分析する際に、選択肢と呼応関係にある語句を抽出できるかがポイントになります。